シリーズ「家族の証言」は、そのタイトル通り、選手の家族に選手の小さい頃の話や思い出を存分に語ってもらって構成したもの。家族だからこそ知る、話せる、貴重なエピソードの数々は非常に興味深い。今回は内山靖崇選手について、母・夏子さんが語ってくれた。【2013年4月号掲載】

内山靖崇|PROFILE

うちやま・やすたか◎1992年8月5日生まれ。北海道札幌市出身。7歳からテニスを始め、中学1年生でアメリカへテニス留学。2011年4月にプロ転向。183㎝の長身を生かしたダイナミックなプレーが持ち味。北日本物産所属

入退院の繰り返し

 靖崇(やすたか)は2人目。3歳上のお姉ちゃんがいます。次は男の子だといいなと思っていたのでうれしかったのですが、結構(出産が)たいへんでした。2人目のほうが楽だと言いますけど、靖崇は4000g近くあったので(笑)。

 お姉ちゃんは手がかからず、慎重だったのに対し、靖崇は怖いもの知らずというか、一人でどこかに行ってしまうタイプでした。見た目はおとなしく、小さい頃も知らない人とは絶対に話しませんでしたが、とても頑固でした。

 同じ年の子たちと比べ、体は大きく、体力もあったのですが、喘息持ちでした。小学校に入学するまでは入退院の繰り返し。でも小学1年生の頃から収まりました。

 幼稚園のときにスキーを始め(北海道出身)、プールに公文も習っていました。ところが、ある日、新聞の折り込みチラシにテニスの無料体験の案内があって、僕もやってみたいと。それが小学2年生でした。最初は週1回でしたが、その他にも私と公園や区の体育館でテニスをしました。

 そのときに感じたのは、意外と呑み込みが早いということでした。私が「こんな感じで打つんだよ」と言うと、すぐにやれてしまうんです。ただ、一生懸命にやるというよりは、まだ遊びの延長という感じでした。

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