この試合でのロジャー・フェデラー(スイス)は、ラファエル・ナダル(スペイン)に負けなかった。フェデラーにとって、故郷に帰るような感覚のあるこの試合では。フェデラーは金曜日、南アフリカ・ケープタウンのサッカー・スタジアムで行われたエキシビションマッチで偉大なライバルであるナダルを6-4 3-6 6-3で倒した。
画像: ケープタウン・スタジアム(Getty Images)

ケープタウン・スタジアム(Getty Images)

 これはフェデラーにとって、母の生地であり彼が第2の故郷とみなしている国での初めての試合だった。

 その夜、ほぼすべてがフェデラーのためにあった。“RF”のロゴのついた帽子とTシャツを身に着けた観客がスタンドを埋め、「ウェルカム・ホーム、ロジャー」のサインが掲げられていた。コイントスには、フェデラーの姿が彫り込まれた鋳造されたばかりの20スイスフランの硬貨が使われた。フェデラーはごく最近、存命でありながら硬貨のモチーフとなった初のスイス人となっていた。

 南アフリカ最大のスポーツスターさえが、畏敬の念を示した。ラグビーワールドカップ優勝チームのキャプテンを務めたシヤ・コリシは、フェデラーの名前入りの南アフリカ代表チームのジャージーを献上するため、試合前のコートに姿を現した。彼はそこで、誰を応援するかと聞かれた。

「間違いなく、チーム・ロジャーだ」とコリシは答えた。「すまないナダル。君のことも大好きだよ」。

 それを聞いたナダルは、ネットの反対側で礼儀正しく微笑んだ。

 ケープタウン・スタジアムでのエキシビションマッチは、南アフリカを含む6つのアフリカ南部の国で子供の早期教育を援助する「ロジャー・フェデラー基金」の資金を集める目的で行われた。基金はこのイベントで100万ドル以上の売り上げを目指していたが、結果的に350万ドルを調達した。

 またチケットは完売となり、5万1954人の観客がフェデラー対ナダルを見るため2010年ワールドカップ用に建築されたケープタウン・スタジアムにやってきた。この驚くべき数字は、ひとつのテニスの試合で記録された最大の観客動員数である。開催者は、チケットの要請は20万にも及んでいたと明かした。

「魔法のような夜だった」とフェデラーはコメントした。彼は子供の頃、家族とともに休暇で定期的にこの国を訪れていたが、ここ20年はケープタウンに来ていなかった。

 38歳のフェデラーは20度グランドスラム大会で優勝を遂げており、33歳のナダルは19度栄冠に輝いている。ふたりはポイント間によく笑い、ジョークを交わし合った。

 しかしプレー中の彼らは概して真剣で、高いレベルの競い合いを見せた。

 最初のポイントでバックのハイボレーで決めたフェデラーは、最初のゲームをブレークして第1セットを6-4で先取した。

 しかしナダルは第2セットの序盤に2度ブレークに成功し、大きな声でうなりながら強烈なフォアハンドのウィナーを打ち込んでセットオールに持ち込んだ。

 フェデラーはマッチポイントで優美なドロップショットを決め、試合を締めくくった。ナダルは追いつくために全力を尽くし、速く走りすぎて止まることができずにネットを飛び越さなければならなかった。

 その結果、彼はフェデラーの横に立つことになり、ふたりは抱擁を交わした。

「僕らはいつも通り、全力を尽くした」とナダルは振り返った。「驚くべきスタジアム、こんなに素晴らしい観客の前でプレーするということは人生に一度あるかないかという貴重な経験だ。このイベントに参加できたことは、僕にとって大きな喜びだ」。


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