ブライアン兄弟が最後のデビスカップでアメリカを勝利に導く有終の美
男子テニスの国別対抗戦、「デビスカップ by Rakuten」のファイナルズ予選「アメリカ対ウズベキスタン」(3月6、7日/アメリカ・ハワイ州ホノルル/室内ハードコート)の第3試合のダブルスで、ボブとマイクのブライアン兄弟(アメリカ)がサンジャル・ファイジエフ/デニス・イストミン(ウズベキスタン)を6-3 6-4で倒し、彼らの輝かしいキャリアで最後のデビスカップマッチを勝利で飾るとともにアメリカをファイナルズ進出に導いた。
この勝利で3勝0敗としたアメリカは、11月にスペイン・マドリッドで開催される18ヵ国によるファイナルズへの出場権を獲得とした最後のチームとなった。
双子のブライアン兄弟はUSオープン後に引退することを決めており、ファイナルズでプレーする予定はない。
彼らは2003年にともに最初のデビスカップを戦い、2007年にはアメリカにとって最後のタイトル獲得に貢献した。2018年にこの伝統あるチーム戦から身を引いたあと、ふたりは友人でありチームメイトでもあった現アメリカ代表チーム監督のマーディ・フィッシュ(アメリカ)から電話を受けてチームに合流するように要請された。
「僕らは常に喜んでデ杯での任務に取り組んできたし、もっとも重要なグランドスラム大会と同じ位置付けで臨んでいるんだ」とマイクはコメントした。「対戦に勝つこと? 僕たちがキャリアの中でそのようなチャンスを手にすることは、ほんの数回しかないんだ。本当に貴重な経験だよ。母国で国旗を手にコートを走り回る機会など、そう頻繁にあるもんじゃないからね。その思い出やハイライトとともにデビスカップでのキャリアを終えるできるというのは、この上なく素晴らしいことだ」。
2020デビスカップ by Rakuten ファイナルズ|トーナメント表
ブライアン兄弟は第1セットを30分で終わらせる前に、5-0とリードしていた。第2セットでも最初の相手のサービスゲームをブレークし、そのあとは決して振り返らなかった。1時間5分で試合に勝ったあと、彼らはジャンプして互いの胸を突き合わせるというお決まりの“チェストバンプ”を披露した。
アメリカはデビスカップで32回優勝したことがあり、これは史上最多記録だ。しかし最後の優勝からタイトルに見放されている年数で、現在最長記録を更新中となっている。昨年マドリッドで初めて開催されたファイナルズで、アメリカはグループラウンドを突破できなかった。
世界ランク24位のテイラー・フリッツ(アメリカ)と同38位のライリー・オペルカ(アメリカ)は金曜日のシングルスでともにストレートセットの勝利をおさめ、アメリカが2勝0敗で初日を終えていた。オペルカがイストミンを6-2 7-5で、フリッツはファイジエフを6-1 6-2で破っていた。
15年に渡って25試合に勝ったブライアン兄弟は、デビスカップ史上もっとも成功をおさめたダブルスペアだ。
「僕たちは人生の中でもっとも重要な試合のいくつかをデビスカップでプレーした」とボブは語った。「僕たちはいつも、デビスカップの観客たちが僕たちを押し上げてくれると感じていた。そのおかげでデビスカップで素晴らしいプレーをやってのけることが出来たと思っている。きっと忘れることはないだろう…。勝利よりも敗戦のほうが記憶に残っているかもしれないね。チームの期待を裏切ってしまった訳だから。今日はすばらしい形でデビスカップでのキャリアを終えることができたよ」。(C)AP(テニスマガジン)
※写真は2015年のワールドグループ1回戦でのボブ・ブライアン(アメリカ/右)とマイク・ブライアン(アメリカ/左)
GLASGOW, SCOTLAND - MARCH 7 : Bob Bryan (L), and Mike Bryan of the United States celebrate their win in five sets against Dominic Inglot and Jamie Murray of the Aegon GB Davis Cup Team during the doubles match on Day 2 of the Davis Cup match between GB and USA at the Emirates Arena on March 7, 2015 in Glasgow Scotland. (Photo by Mark Runnacles/Getty Images)
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