3月17日にフランステニス連盟(FFT)は世界的に流行している新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大を理由に、「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/クレーコート)の日程を変更すると発表した。「大会開催に関わる皆の安全と健康を保証するために」、5月24日から6月7日の15日間にわたって行われるはずだった大会を9月20日から10月4日に行うという。

 プレスリリースでFFTのベルナール・ジウディセリ会長は、この決定を「前代未聞の状況の中、難しいが勇気のある決断だ」と表現した。後の記者会見でジウディセリ会長は、「他のグランドスラム大会とATPおよびWTAツアーに対し、この変更について知らせたが相談してはいなかった」ということを認めた。

「我々にとってロラン・ギャロス(フレンチ・オープン)をカレンダーから排除するということは考えられないことだった。我々の頭にあったのは、大会と選手の利益だけだ」と会長はコメントした。「我々は他の大会へのダメージがもっとも少ない2週間を選んだ」。

 フレンチ・オープンの新しい日程は、ハードコートの「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク)のすぐあとにあたる。USオープンは現在のところ、8月31日から9月13日の開催を予定している。となると違うサーフェスでプレーされる2つのグランドスラム大会の間にわずか一週間しかないという状態だが、これは異常に短い準備期間だろう。

 その発表後、全米テニス協会(USTA)は新型コロナウイルス感染拡大の問題で、USオープンを延期する可能性を考えていると明かした。

 FFTに向けての、このあまり曖昧でない“ジャブ攻撃”の一環として、USTAはまた、「もし開催期間に変更があるというなら、そのような決定を一方的に行うべきではないと認識している」とする声明文を発表した。

 USTAはまた、「他のグランドスラム大会の主催者、WTA、ATP、ITFなど、他の関係者としっかり協議してはじめてグランドスラム大会の日程変更はできるものだ」と言い添えた。

 このフレンチ・オープンの新しい日程は、いくつかのWTAとATPのハードコート大会、またアメリカ・ボストンで予定されているチーム戦の「レーバー・カップ」ともバッティングしている。

「異常だ」とバセック・ポスピショル(カナダ)はツイートした。「ロラン・ギャロスの日程をUSオープンの一週間後にするという大発表。選手やATPには何の連絡もなしに。このスポーツにおいて、我々には何の発言権もない。選手が団結すべきときだ」。

 レーバー・カップの主催者はフレンチ・オープンの発表に非常に驚かされたと言い、レーバー・カップのチケットはすでに完売したと言い添えた。

「(この変更で)多くの問題が持ち上がる。今回、私たちは我々のファン、スポンサー、TV放映者、スタッフ、ボランティア、プレーヤー、そして素晴らしいボストンの町に、我々は現在予定されている通りに2020年レーバー・カップを開催するつもりであることを知ってもらいたい」とレーバー・カップ主催者は声明文の中で述べた。(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)

※写真はUSオープン会場(2019年8月撮影/Getty Images)


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