ATPとWTAのプロテニスツアーは新型コロナウイルス感染症による脅威を理由にすべての大会を少なくとも6月7日まで休止し、次の通達がなされるまで世界ランキングを現在のまま凍結することを決めた。

 クレーコートのフレンチ・オープンが大会を5月から9月に延期すると発表した翌日、男子プロツアーのATPと女子プロツアーのWTAは稀な合同声明文を発表し、両ツアーはクレーコート・シーズンの全大会を予定通り行うことはないとした。

 フランステニス連盟(FFT)は独断でフレンチ・オープンを新しい期日で行うことを決め、USオープン終了の一週間後にスタートさせるとしたが、何の相談もなしになされたこの決断はテニスの他の運営団体から異議の声を呼び起こした。

「今は単独ではなく、調和して行動すべきときである」とATPとWTAは合同声明文の中で述べた。「コロナウイルスの打撃に関わるすべての決断には、テニス界の責任者たちとの適切な協議と再検討が必要である」。

 声明文の中ではさらに、これはATP、WTA、ITF(国際テニス連盟)、そしてフレンチ・オープン以外のグランドスラム大会(USオープン、ウインブルドン、オーストラリアン・オープン)を運営している者たちの共通した見解であると述べられていた。

 ほとんどの人々にとってコロナウイルスは咳や発熱など軽度から中度の症状をもたらすだけだが、高齢者や元々別の病気を患っている人々には、肺炎などより深刻な症状を引き起こすことがある。

 感染した人々の大部分は回復している。WHO(世界保健機関)によれば、症状が中程度の感染者は約2週間で回復し、より深刻な症状が出た者は回復に3週間から6週間を要しているという。

 現時点で日程にある次のグランドスラム大会は、イギリスで6月末から行われることになっているグラスコートのウインブルドンだ。

 ウインブルドン、そして8月31日から開催予定のUSオープン(ハードコート)の主催者はいまのところ、まだ大会日程を変更する準備はなく、事態を検討・分析しているところだと話した。

 ATPとWTAの合同声明の少しあと、ITFは管轄下の下部大会を6月7日まで休止することを決めた。

 先週、ツアーは大会を4月末か5月初めまで休止すると話していた。

 この水曜日の決断の影響を受ける大会の中には、男女共催のマドリッドとローマも含まれる。

 また、WTAのストラスブール(フランス)、ラバト(モロッコ)、ATPのミュンヘン(ドイツ)、エストリル(ポルトガル)、ジュネーブ(スイス)、リヨン(フランス)も中止となった。

 選手たちは試合に勝つことでポイントを得ることができない一方で、今はポイントを失うこともないことになった。これにより選手たちは6月か、ことによってはその先まで、現在のATPおよびWTAランキングを保持することになる。

 フレンチ・オープン終了後となるはずだった6月8日発表の世界ランキングは、2020年東京五輪出場権を決めるものとなるはずだった。それが変わるか否かは、今のところ明らかになっていない。(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)

※写真はドイツ・ミュンヘンで行われる予定だった男子のクレーコート大会「BMWオープン」。今年は中止に(Getty Images)


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