スペインのテニスクラブが誤ってジョコビッチに練習を許可したことを謝罪

スペインに滞在中のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が、現地の隔離規則に違反してしまった。彼が練習を行ったテニスクラブは火曜日、世界ランク1位のジョコビッチに誤って練習を許してしまったことについてミスを詫びた。

 月曜日にジョコビッチは自分がトレーニングしているところを映したビデオを公開したが、それは新型コロナウイルス(COVID-19)に関する現在のスペインの法令に違反する行為だったらしい。

 インスタグラムに投稿されたビデオは、スペインの海辺の町マルベーリャのクラブで他の男性と打ち合っているジョコビッチの姿を映し出していた。ジョコビッチはここ数週間、マルベーリャに滞在していた。

 ショットを打っているところをビデオに録ったジョコビッチは、「クレーコートでプレーできてすごくうれしいよ…携帯電話を持ったまま、少しの間だけね」とインスタグラムにコメントした。

 最近になってスペインでは3月半ばから実施されていたロックダウン措置の一部が緩和され、プロのアスリートが練習に戻ることを許可することになったが、ほとんどのトレーニングセンターとスポーツ施設は来週まで閉鎖されている必要があった。

「我々がルールの解釈を間違っていた可能性があり、このことが悪気がなかったジョコビッチ氏と他の市民に不都合を生じさせてしまったことを申し訳なく思います」とプエンテ・ロマノ・マルベーリャ・テニスクラブは声明文の中で述べた。

 ジョコビッチのマネージメントチームが伝えたところによると、クラブはジョコビッチから練習したいというリクエストを受け、「5月4日からすべてのプロスポーツのプレーヤーは練習を許可されると解釈して許可を出した」ということだった。クラブは、「それゆえ、ジョコビッチ氏は私たちの施設でトレーニングすることを許される」と信じたのだと説明した。

 そしてのちにスペインのテニス連盟からより明確で具体的な説明を受け、双方が来週までは練習を開始できないということで同意したのだという。

 ラファエル・ナダル(スペイン)もまた今週に入ってテニスコートにトレーニングをしに行ったが、ルールの条件がはっきりと分からなかったため個人の家のコートで練習したことを明かした。

 例外のひとつとして、サッカー選手は今週の初めにスポーツ施設の中でトレーニングをスタートすることができることになっていた。

 このパンデミックの影響をもっとも受けた国のひとつだったスペインは、最近になって感染者の数が減少傾向にあることから制限のいくつかを緩和させ始めていた。スペインがロックダウンに入ったのは、3月14日からだった。

 少し前にジョコビッチは、このウイルス大流行が鎮火したあとテニス選手がワールドツアーに戻るためにワクチン接種が義務となることには反対だと発言した。しかしのちに彼は、場合によっては考え直す準備もあると態度を軟化させていた。(APライター◎タレス・アッゾーニ/構成◎テニスマガジン)

※写真はオーストラリアン・オープンの会場で練習中のノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)

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