オーストラリアン・オープン主催者は、バイオセキュリティ(生物学的な安全対策)と観客数を減らすという方針の下で2021年大会を開催するプランに落ち着いた。

 テニス・オーストラリア(豪州テニス協会)の最高経営責任者(CEO)を務めるクレイグ・タイリー氏は、2021年最初のグランドスラム大会で不測の事態に対応するプランを立てるため、USオープンと延期して行われるフレンチ・オープンの運営ぶりを注意深く見守ることだろう。

 来年の1月に大会をどのような形で行うかについて、タイリー氏はすでに決心したと話している。ソーシャルディスタンスを取れるように客席の数を減らし、プレーヤーは「バブル」と呼ばれる感染の危険のないバイオセキュリティの安全地帯に身を置き、海外からの観客は受け入れないことになる可能性は高い。

 世界保健機関(WHO)は3月12日まで、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックを宣言しなかった。それはノバク・ジョコビッチ(セルビア)とソフィア・ケニン(アメリカ)が、1万5000人収容のロッド・レーバー・アリーナで優勝杯を掲げてから6週間が経った頃のことだ。

 もし現在のプランが続くなら、2021年にメルボルン・パークのメインコートにいる観客は半分に過ぎないだろう。そして海外の選手は誰であれ、オーストラリア到着時に検疫のための時間を取り、ウイルス検査を受け、バイオセキュリティが整備されたオフィシャルホテルのひとつに滞在し、外部から遮断された安全なトランスポーテーションで会場に通うことになる。これはタイトルを獲得する選手であっても例外ではない。

 土曜日にAP通信の電話インタビューを受けたタイリー氏は、「我々は今週、いくつかの選択肢から選んでこのシナリオでいくという決断を下しました」と発言した。

「我々は今年の大会で過去最高となる82万1000人という観客を動員しましたが、次の大会でその数に達することはないでしょう。我々の観客はメルボルンかビクトリア州もしくは別の州から来たオーストラリア人で、国境閉鎖を解除した場合にはニュージーランド人がいることあり得ます。しかし通常15%を占める海外からの観客が、来年は計算できない可能性は高いですね」

 パンデミックによりウインブルドンが中止となり、延期されたフレンチ・オープンは9月27日から10月11にかけて行われることになっている。おり、USオープンは8月31日に始まり、9月13日に終了する予定だ。

「両大会ともに検査の義務付け、様々なレベルの検疫、スタッフの人数制限などの措置を精査しています」とタイリー氏は説明した。「もちろん我々もそれらすべてのオプションやそれ以外のことも、シナリオ計画の一環として検討しているんですよ」。

 豪州テニス協会は450人いたフルタイムの大会スタッフを約6%削減しなければならなかったとタイリー氏は明かしたが、ビクトリア州における過去数ヵ月の感染者急増による現在のメルボルンのロックダウンからポジティブなものを引き出そうと努めている。

 メルボルンと近隣の州は現在、6週間のロックダウンの最中だ。この状態は延長される可能性もあり、屋外でのマスク着用は義務となっている。ビクトリア州の保健当局は感染者が21日連続で3桁に達し、さらに死者が5人増えたことを土曜日に発表した。

「現在のメルボルンのロックダウンが人々にとって理想的でないことは確かですが、未来のためにはポジティブなことです」とタイリー氏は私見を述べた。「感染者数でピークに至れば、そこから有益な教訓を得られるはずです」。

 1月18日から始まる来年のオーストラリアン・オープンで、プレーヤーとサポートのスタッフを含めて2500人の人々が来ることをタイリー氏は予想している。彼はまた、これらの人々が来る数ヵ月の間にフラッシングメドウとロラン・ギャロスでの経験から何かを学ぶであろうと期待している。

「状況が改善してUSオープンとフレンチ・オープンが成功すればプレーヤーの信頼を築くことができ、来年のメルボルンでの大会にも追い風となるはずです」と彼は語った。


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