世界1位ジョコビッチがUSオープン出場を決断「今回はかなり違ったものになると認識している」

男子テニス界の“ビッグ3”は結局のところ、少なくともひとりはUSオープンに参戦することになりそうだ。ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は木曜日、USオープンとそれに先立つハードコートのウォームアップ大会に出場すると発表した。

 6月の時点でジョコビッチは、新型コロナウイルス(COVID-19)から人々を保護しようとする全米テニス協会(USTA)のプランについて文句を言っていた。彼はプレーヤーに帯同するスタッフの人数制限のような措置に不満を示し、そのような環境では出場するか分からないとさえ発言していたのである。

 世界ランク1位のジョコビッチはSNSへの投稿を通して「あらゆる面で多くの障害物と課題がある中、決断を下すのは簡単ではなかった」と明かし、「ふたたび競技することができる見通しとなり、本当に楽しみだ」とコメントした。

 USTAは国内の他地区で感染の状況が悪化して海外渡航に関わる疑問が漂う中、前哨戦とUSオープンを同じ会場(USTAビリー ジーン・キング・ナショナルテニスセンター)で連続して無観客で開催することを予定している。ウェスタン&サザン・オープンが8月22日から始まり、USオープンは8月31日に開幕する。

 グランドスラム通算17勝を挙げているジョコビッチは、USオープンで8度決勝に進出して3つのタイトルを獲得した実績を残している。今年プレーすることで、彼は自分よりも多くの栄冠に輝いたロジャー・フェデラー(スイス)とラファエル・ナダル(スペイン)との差を縮めるチャンスを手にすることになる。

 最多記録である20勝を誇るフェデラーは右膝に2度の手術を受け、2020年の残りを回復に充てると発表している。19度グランドスラムを制したナダルは、パンデミックの中での渡航に関する不安を理由にタイトル防衛に挑まない決断を下していた。

 プロツアーが休止している間にセルビアとクロアチアで自身が主催したチャリティ大会でプレーしたジョコビッチは、彼の妻やコーチのひとりであるゴラン・イバニセビッチ(クロアチア)らとともにウイルス検査で陽性を示した。

 パンデミックに影響を受けた人々のために援助金を募る目的で開催されたこの大会は、スタンドがファンで満員となりプレーヤーは気軽にファンと接触しており、選手同士もオフコートで密に触れ合うなどソーシャルディスタンスの措置はまったくとられていなかった。「アドリア・ツアー」と呼ばれたこのシリーズは、感染者が複数出たため途中で中止となった。

 それに先立ちスペイン滞在中だったジョコビッチは、許可される1週間前にテニスクラブで練習したことで結果的に現地のロックダウンの規則を破っていた。

「プレーヤーとニューヨークの人々を守るために多くの安全対策やプロトコルが導入され、今回は(通常のUSオープンとは)かなり違ったものになるだろうということは認識している」とジョコビッチは木曜日に発表した声明の中で述べた。

「それでも僕は自分のチームとともにハードワークを積んで体の調子を整えたので、新しいコンディションに適応する準備はできている。僕は自分が完全にウイルスから回復したことを確かめるため、すべての検査を行った。そして今はコートに戻る準備ができており、自分のベストのテニスをプレーすることに専念している」

 今シーズンの彼は公式戦で18勝0敗の戦績を残しており、その中には2月のオーストラリアン・オープン優勝も含まれている。フレンチ・オープンは本来の5月から9月に延期されてウインブルドンは中止となったので、オーストラリアン・オープンは今年ここまでで完了した唯一のグランドスラム大会だ。

 フレンチ・オープンは今のところ、USオープン終了の2週間後に当たる9月27日からスタートすることになっている。(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)

※写真は昨年のUSオープンでのノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

Pick up

Ranking of articles