大坂が人種差別への抗議のため棄権すると発表、大会は1日停止の決断 [ウェスタン&サザン・オープン]

WTAツアー公式戦の「ウェスタン&サザン・オープン」(WTAプレミア5/アメリカ・ニューヨーク/8月22~28日/賞金総額225万829ドル/ハードコート)の女子シングルスで初の4強入りを決めたあと、大坂なおみ(日清食品)が人種差別に対する抗議を理由に棄権する意向を表明した。それに反応した他の選手からは支持を受け、その後まもなく大会は活動を1日停止する決断を下した。

 この日行われた準々決勝で第4シードの大坂は第12シードのアネット・コンタベイト(エストニア)に4-6 6-2 7-5で競り勝ち、次のラウンドで第14シードのエリース・メルテンス(ベルギー)と対戦する予定だった。

ウェスタン&サザン・オープン2020|PHOTOアルバム

 これを受けてATP(男子プロテニス協会)とWTA(女子テニス協会)および全米テニス協会(USTA)は共同声明を出し、「一スポーツとしてテニスは、またもアメリカで最前線に露呈された人種の不平等と社会の不正に反対するスタンスを取ってきました。USTAおよびATPツアーとWTAツアーは8月27日木曜日のウエスタン&サザン・オープンでのプレーを一時停止することにより、この瞬間を認識することを決めました」と述べた。

 女子のドローに勝ち残った最後のトップ10選手だった大坂は、黒人男性のジェイコブ・ブレイク氏が警官に銃撃されたことを受けて改革を要求したバスケットボール、野球、サッカーのプロアスリートたちの列に加わった。大坂は黒人女性として、警察による黒人に対する発砲事件に焦点を当てるために大会を棄権しなければならないという義務感に駆られたのだとツイートした。

「私がプレーしないことで劇的な何かが起こることを期待してはいないけど、もし私が白人が大多数を占めるのスポーツの中で(この問題に関する)会話を始めることができれば、それは正しい方向への一歩だと思います」と大坂は想いを綴った。

「警察の手による黒人の虐殺を見ていると、正直に言って気分が悪くなります。数日ごとに新しいハッシュタグが現れることに疲れ切っているし、この同じ会話を何度も繰り返さなければいけないことにうんざりしています。いつ十分になるのでしょうか?」

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