マレーのカムバックは続かず、オジェ アリアシムがストレートで勝利 [USオープン]

今年ふたつ目となるグランドスラム「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月31日~9月13日/ハードコート)の大会4日目は、ボトムハーフの男女シングルス2回戦と男女ダブルス1回戦が行われた。

 今回はさすがのアンディ・マレー(イギリス)も、2セットダウンから挽回することはできなかった。彼の疲れ切った身体、そしてネットの向こう側にいる新進気鋭のフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)が2度目の逆転劇を許さなかったのだ。

 グランドスラム大会で3度優勝した実績を持つマレーは未だ、2度に渡る股関節の手術を経てカムバックを果たそうと奮闘中だ。彼はその木曜日の夜、男子シングルス2回戦で第15シードのオジェ アリアシムに2-6 3-6 4-6で敗れた。

USオープン2020|トーナメント表

「僕は自分の身体とコンディションをもっと鍛え上げていく必要がある」とマレーは課題を挙げた。

 試合は終始、オジェ アリアシムが圧倒した。彼は24本のサービスエースを含めてウィナー数で52対9と勝り、ファーストサーブを入れた46ポイントのうち41本をものにした。

 恐らく特に目を惹いたのは、オジェ アリアシムが屈指のリターン巧者であるマレーに対して1度もブレークポイントに直面しなかったということだった。

 これはその2日前に日本の西岡良仁(ミキハウス)を4-6 4-6 7-6(5) 7-6(4) 6-4と2セットダウンから巻き返して倒すために4時間39分の間奮闘した33歳のマレーにとって、あまりに要求が高い任務だった。オジェ アリアシムはこの死闘の一部を自分のプレーヤースイートから見守っており、大きなリードを奪ったからといって安心はできないということを肝に銘じていた。

「そのことは僕の頭の片隅にあった。アンディ・マレーと対戦しているんだからね」とオジェ アリアシムは語った。「彼がポケットにどのようなトリックを隠しているのか、決して分からないよ」。

 これはマレーにとって、約20ヵ月ぶりのグランドスラム大会だった。彼は2019年に股関節の問題のため引退を余儀なくされると考えていたが、金属製の関節を入れるための2度目の手術を受けてツアーに戻ってきた。

「より多くの大会に出場し、より多くの試合をプレーすればするほど、身体は強く丈夫になっていくんだ。今の僕にはそれがない」とマレーはコメントした。「テニスの面でも、もっといいプレーができたはずだった。ときどきいいプレーをしたと感じてはいるが、かなり調子に波があった」。

 2012年USオープン覇者で元世界ナンバーワンのマレーはウインブルドンで2度優勝し、2012年ロンドンと2016年リオデジャネイロのオリンピック金メダリストでもある。

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