ジョコビッチが連勝を継続、チチパスはマッチポイント逃して崩壊 [USオープン]
今年ふたつ目となるグランドスラム「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月31日~9月13日/ハードコート)の男子シングルス3回戦で、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第28シードのヤン レナード・ストルフ(ドイツ)を6-3 6-3 6-1で退けた。彼はベスト16に進出するとともに、昨年の11月から続いている連勝記録を「29」に伸ばした。
世界ランク1位のジョコビッチは今大会で4度目の優勝、グランドスラム通算18勝目となるタイトルを目指している。男子の最多記録であるロジャー・フェデラー(スイス)の20勝と続くラファエル・ナダル(スペイン)の19勝だけが彼を上回っているが、この両雄がいずれも今回のUSオープンに出場していない。
ジョコビッチは次のラウンドで、リカルダス・ベランキス(リトアニア)を6-4 6-3 6-2で破って勝ち上がった第20シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)と対戦する。
そのほかの試合では、第5シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)、第7シードのダビド・ゴファン(ベルギー)、第12シードのデニス・シャポバロフ(カナダ)らが16強入りを決めた。
シャポバロフは第19シードのテイラー・フリッツ(アメリカ)に追い込まれたが、フルセットに持ち込み競り勝った。21歳のライジングスターであるシャポバロフは22歳のフリッツにリードを許しているとき、ラケットをコートに叩きつけて破壊してしまった。
フリッツは第4セット5-3からサービスゲームを迎えたが、シャポバロフがそのゲームでブレークバックに成功した。そのあと突入したタイブレークを制したシャポバロフは、最終的に3-6 6-3 4-6 7-6(5) 6-2で逆転勝ちをおさめた。
この日の最終試合は、第4シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)の崩壊で幕を閉じた。チチパスは第4セットであった6つのマッチポイントを決めきれず、第27シードのボルナ・チョリッチ(クロアチア)に7-6(2) 4-6 6-4 5-7 6-7(4)で敗れたのである。
チョリッチが5セットを戦い4時間以上をかけて勝利を掴んだのは、これで2試合連続となる。彼は2回戦でもフアン イグナシオ・ロンデロ(アルゼンチン)に対し、セットカウント1-2から挽回して勝っていた。
第4セット1-5となってから、チョリッチは6つのブレークポイントを凌いだ上に3度連続でチチパスのサービスゲームをブレークした。
「ただ運がよかったんだよ」とチョリッチはコメントした。彼は次のラウンドで、初のグランドスラム4回戦に臨むジョーダン・トンプソン(オーストラリア)と対戦する。
ズベレフは第32シードのアドリアン・マナリノ(フランス)を6-7(4) 6-4 6-2 6-2で下したが、この試合はルイ・アームストロング・スタジアムで予定よりも2時間半遅れで始まった。というのもニューヨーク州が介入し、マナリノに参加を続けることを許可すべきかどうか大会側と協議していたからだった。
マナリノは今大会の新型コロナウイルス(COVID-19)の検査検査で選手として唯一陽性だったブノワ・ペール(フランス)と接触していたため、特別な制限を課されて監視下に置かれていた7人の選手のひとりだった。
この7人は周囲をぶらつくことも許されず、毎日のPCR検査を義務付けられていた。マナリノは最終的にコートに向かう30分ほど前に、出場を許されることになったと知らされたのだと明かした。(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)
※写真はステファノス・チチパス(ギリシャ)
NEW YORK, NEW YORK - SEPTEMBER 04: Stefanos Tsitsipas of Greece returns a volley during his Men’s Singles third round match against Borna Coric of Croatia on Day Five of the 2020 US Open at USTA Billie Jean King National Tennis Center on September 04, 2020 in the Queens borough of New York City. (Photo by Matthew Stockman/Getty Images)
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