今年ふたつ目となるグランドスラム「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月31日~9月13日/ハードコート)が日曜日、全日程を無事に終了した。
 
 大坂なおみ(日清食品)は現在女子テニス界の頂点に立っており、いつでもコート上のリーダーになる準備ができているようだ。そして今後は、コート外でもその力を発揮しそうだ。

 まだ22歳ながら、2度目のUSオープン優勝によって彼女はグランドスラムで3つのタイトルを手にしている。これらはすべて、過去7度のグランドスラム大会で獲得したものだ。そのビッグサーブ、強烈なフォアハンド、困難から抜け出す方法を見つけ出す能力がその主な要因だろう。

 そして次の段階として、彼女は人種差別に反対する強い意志を公の場で発表したことでテニス界のリーダー的な存在になりつつある。

 ハイチ人の父と日本人の母をもつ大坂は、先月のウェスタン&サザン・オープン準決勝をボイコットすることで白人警官による黒人男性銃撃事件にスポットライトを浴びさせた。そのあとUSオープンの試合には、これまでに被害を受けた黒人犠牲者たちの名前が入った黒いマスクを着けて登場した。

 フラッシングメドウでの決勝で元世界ランク1位のビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)を1-6 6-3 6-3の逆転勝利で下したとき、彼女は選手としての自分とひとりの人間としての自分の間にはっきりとしたラインを引いた。そしてひとつのスポーツでの成功が、どれほど他の人たちに影響を与えられるのかを見せつけた。

「この問題への自分の意見をはっきりしたことが勝ちたい気持ちをさらに大きくしてくれ、自分は以前より強くなれたと感じた。もっとたくさんの名前を見せたいし、人々にその問題について話題にして欲しいと思ったから」と大坂はアメリカのスポーツ専門チャンネル「ESPN」の取材で語った。

 ある意味で大坂の出現は、ビリー ジーン・キング(アメリカ)や他の『オリジナル9』への敬意の表れと見ることもできる。奇しくも10日ほど前は、彼女たち9人が女子選手だけの大会に1ドルで契約した日のちょうど50周年だった。さらに彼女たちは現在のWTAツアーの礎を作り、グランドスラム大会での男女の賞金を同額にする動きも起こした。

 大坂の行為は、キング氏の哲学を思い出させてくれる出来事でもあった。キング氏は今年、AP通信のインタビューで「私が世界ナンバーワンでなかったら、誰も私の話を聞いてくれないことはわかっていた」と話している。


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