ATPツアー公式戦の「BNLイタリア国際」(ATP1000/イタリア・ローマ/9月14~21日/賞金総額385万4000ユーロ/クレーコート)の男子シングルス2回戦で、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)がワイルドカード(主催者推薦枠)で出場した地元選手のサルバトーレ・カルーゾ(イタリア)を6-3 6-2で下し、今季のクレーコート初戦を飾った。

 USオープンで失格になった一件のあと初となる試合で、ジョコビッチはよりよい振る舞いを見せた。この試合でのジョコビッチは主審に対して概ね礼儀正しく、線審と言い争うこともなかった。

 この試合でのジョコビッチのパフォーマンスは、彼が誤ってボールを線審の喉にぶつけてしまったために失格処分を受けた10日前のニューヨークのシーンとは対照的だった。世界ランク1位のジョコビッチは今週初頭、その事件は彼に『大きな教訓』と与えたと話していた。

「僕はニューヨークで起きたことのあと、可能な限り早くプレーしたいと思ってこの日を楽しみにしていたんだ」とジョコビッチはコメントした。「何故ならコート上での感情はポジティブなものである必要があると思うし、問題となり得るものは何であれ除去する必要があったからだ。そのようなものがあればの話だけどね」。

 第1セットの序盤に審判が椅子から降りてレッドクレーに付いたボールの跡を調べて判定をカルーゾに有利なものに変えたときにも、ジョコビッチはただ「分かった」と言って靴でマークを消しただけだった。

 カルーゾが素晴らしいプレーを見せたとき――彼はこの試合で13本のウィナーを決め、ジョコビッチの12本を上回った――、彼は「ブラボー」と相手を称えた。

「暑い日だった。カルーゾはすでにここで3試合をプレーしており、クレーコートスペシャリストだからね。僕にとっていいテストだったよ。重要な瞬間にうまく対処でき、非常に満足している」

 ジョコビッチが試された唯一の場面は、第2セットの第3ゲームだろう。そのゲームは7度デュースにもつれたが、ジョコビッチが最終的にカルーゾのサービスゲームをブレークした。試合が進むにつれてジョコビッチは、パンデミックのために無観客だったにも関わらず客席の音に煩わされている様子を見せた。

 スタジアム内にいたのはコーチなど選手の取り巻きと、大会で働いているスタッフたちだけだった。彼が誰を気にしているのか知るために「どの人たち?」と主審が尋ねると、ジョコビッチは「観客席には10人くらいしかいない」とそっけなく答えた。

 のちにジョコビッチは、「かなり静かだったよ。だけどそれは、僕たちがここローマで慣れてきたものとは大きく違っているんだ。ローマと言えば、ツアーでもっとも声援が大きくエネルギッシュなファンが集まる大会のひとつだからね。でもスタジアムの廊下に誰かがいたみたいで、彼らがそこでしゃべっていたんだ。5、6人くらいだと思うけど」と説明した。

 勝利を決めたあと、ジョコビッチはセンターコートの観客席の4方向にいつものお祝いのジェスチャーを行いながら笑っていた。

「観客がいなくて寂しいよ」と彼は言った。「イタリアには素晴らしいテニスの伝統があり、この大会はもう長く続いている。(無観客の様子を目にするのは)少し奇妙だ」。

 ローマで4度優勝した実績を持つジョコビッチは、次のラウンドで同胞のフィリップ・クライノビッチ(セルビア)と対戦する。クライノビッチはこの日、予選勝者のマルコ・チェッキナート(イタリア)に6-4 6-1で勝利をおさめた。

「フィリップは僕が長年非常に親しくしてきた選手なんだ。僕はここ7、8年、彼に助言するようにしていたんだよ」とジョコビッチは明かした。「彼が頑張っているのを見て、心からうれしく思っている」。


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