セレナは39歳になってもより多くを求める [フレンチ・オープン]

今年最後のグランドスラム「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦9月27日~10月11日/クレーコート)の15日間に渡る本戦が、日曜日にスタートした。
 
 セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)は17歳のときにグランドスラム大会で初優勝し、40歳目前の今も変わらずメジャー大会の終盤まで勝ち残っている。それだけで印象的かもしれないが、彼女にとっては十分ではない。彼女はグランドスラムのシングルスで24勝目となるタイトルを求めているのだ。

「準決勝は常に素晴らしいわ。私にとっても素晴らしいか? 絶対的に違うわね。それが、私がいつも感じていることよ」とセレナは39歳の誕生日だった土曜日にパリで話した。それは新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックに延期させられたフレンチ・オープン開始前夜でもあった。

「つまり私は、満足することはできないキャリアの地点に立ってるの」と彼女はコメントした。「私はここに座って、『ああ、私は幸せよ』などとは言いたくない。なぜって、実際にはそうじゃないから」。

フレンチ・オープン2020|トーナメント表

 すでに妊娠中だった2017年オーストラリアン・オープンで23回目のグランドスラム制覇を果たしてプロ化以降の時代の最多記録を樹立したあと、セレナは4度グランドスラム決勝に進出したがそのすべてで敗れている。

 彼女は2週間前、USオープンで準決勝に進出した。その試合で彼女は左のアキレス腱を伸ばし、3セットの闘いの末にビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)に敗れていた。

 テニスの歴史上、グランドスラムのシングルスでセレナより多くのタイトルを獲った選手がひとりだけいる。それは、アマ時代からプロに時代にかけて「24」のタイトルを獲得したマーガレット・コート(オーストラリア)だ。

「しっかりしたパフォーマンスができないと思ったら、私はプレーしてはいないわ」とセレナは語った。彼女はコーチのパトリック・ムラトグルー氏のアカデミーでアキレス腱のリハビリを行うため、ニューヨークからパリに飛んだ。

「私はフィジカル的には100%じゃない。でも完璧な感覚でプレーした選手が一体どれくらいいるかしら」

 39歳になったことについては?

「正直に言って、私は自分がこの年までプレーしているなんて想像したこともなかったわ。実際、私は39歳には見えないでしょう」とセレナはジョークを言った。

「でもまあ、自分にとっていつが辞めるべきときなのかわからないわ。私はただ楽しんでいるの。もう終わりだと感じたときに、それは終わりになるのよ。でも私は自分が39歳でプレーなんてしてはいないだろうと保証して、きっとそのことに人生だって賭けていたでしょうね。だから私は賭けはしないの」

 同胞対決となるクリスティ・アン(アメリカ)とセレナの1回戦は、本戦2日目のセンターコート第3試合に予定されている。(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)

※写真は会場で練習中のセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)
PARIS, FRANCE September 26. Serena Williams of the United States training on Court Philippe-Chatrier in preparation for the 2020 French Open Tennis Tournament at Roland Garros on September 26th 2020 in Paris, France. (Photo by Tim Clayton/Corbis via Getty Images)

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