35歳モンフィスに“第二の春”の兆し「僕はここにいる」 [オーストラリアン・オープン]

写真はガエル・モンフィス(フランス)(Getty Images)


 今年最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦1月27~30日/ハードコート)の大会5日目は、トップハーフ(ドローの上半分)の男女シングルス3回戦などが行われた。

 テニス界でもっとも身体能力と才能に恵まれていると誉れ高いガエル・モンフィス(フランス)はまた、その才能をフル活用できなかった選手とも呼ばれていた。

 約14年前の2008年に21歳でフレンチ・オープン準決勝に進出したモンフィスは8年後の2016年にはオーストラリアン・オープンで準々決勝、USオープンで準決勝に進出して世界ランク6位にまで上り詰めた。しかしその戦績は輝きと停滞の繰り返しで安定性を欠き、ここ数年は断続的にケガに苦しめられたこともあって特に新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミック後は勝てない時期が続いていた。

 そんなモンフィスが年頭のアデレードで約2年ぶりのツアー優勝を飾り、第17シードとして臨んでいるオーストラリアン・オープンでも第16シードのクリスチャン・ガリン(チリ)を7-6(4) 6-1 6-3で倒した3回戦を含む3試合でストレート勝利をおさめて“第二の春”の兆しを体感している。

「昨年は本当に辛かった。テニスを辞めたくはなかったけど、信じる心を失いかけていた。そんなとき、彼女は常に僕と一緒にいてくれたんだ」と3回戦の勝利後にモンフィスは苦しい時期を振り返った。

 この『彼女』とは、長年のガールフレンドで昨年夏に結婚した女子の強豪プレーヤーであるエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)だ。今はややランキングを落として17位ながら、2020年を5位で終えるなど世界ランク自己最高3位というトップ10の常連のスビトリーナは第15シードだった今大会では3回戦で第24シードのビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)に完敗してしまったが、自分の試合が終わると直ぐに夫の試合に駆けつけた。
 
「家のことは私がしきっているの」と笑うスビトリーナは、「私たちはまだときどき一緒に練習しているし、ときどきテニスについても話すわ。そしてときにはテニスについてあまり話さないようにしている」と夫婦の関係性について話した。

 モンフィスはアデレードで優勝したあと、「2021年でポジティブだった唯一のことは、結婚だ」と明かしていた。もともと成績にアップダウンがある上にケガで40位以下に落ちた(2012年と2017年)こともあったモンフィスだが、年齢的なこともあって2020年後半から2021年にかけての成績不振の時期はとりわけ堪えていたようだ。

「この悪夢から抜け出したいができない。いつ終わるのかわからない。コートに出るたびに『また負けた』とか、『プレーがお粗末だ』とか批判されていると感じる」と当時の彼は漏らしていた。

 しかし結婚後は小さな大会で少しずつ結果も出始め、メンタル的にもコンディションは上昇しつつある。

「昨年のことは思い出さないようにしている。ただ、こう言うよ。――今、僕はここにいる。気分はいい!」

 このように語ったモンフィスは、日曜日に行われる4回戦でミオミル・キツマノビッチ(セルビア)と対戦する。ガリン戦の第1セット3-1からのリターンゲームで足首を捻ってしばらく動けなかったモンフィスだが、結局そのまま試合を最後まで遂行した。その影響が次の試合でどう出るかは不明だが、少なくとも精神的に今のモンフィスはアップビートの状態にあるようだ。

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写真◎Getty Images

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