18歳アルカラスが前年覇者フルカチュを倒し、ルードに続いて初のマスターズ決勝の舞台へ [マイアミ・オープン]
ATPツアー公式戦の「マイアミ・オープン」(ATP1000/アメリカ・フロリダ州マイアミ/3月23日~4月3日/賞金総額955万4920ドル/ハードコート)の男子シングルス準決勝で第14シードのカルロス・アルカラス(スペイン)がディフェンディング・チャンピオンで第8シードのホベルト・フルカチュ(ポーランド)を7-6(5) 7-6(2)で倒し、ATPマスターズ1000大会での初優勝に王手をかけた。
マスターズ大会で18歳のアルカラスがベスト4まで勝ち進んだのは前週のインディアンウェルズに続いて2度目だったが、初の決勝進出を決めた。その一方で、フルカチュが同大会で続けていた連勝は「10」でストップした。
お互いにキープし合った末にふたつのタイブレークを制して接戦から勝者として浮上したアルカラスはは試合後、「感動で胸がいっぱいだ。これは子供のときに夢見るような出来事だよ」と心境を吐露した。
「ここマイアミで決勝に進出できるなんて、本当に素敵なことだ。僕はここでプレーするのが大好きだ。観客たちは素晴らしい。僕は緊張感を隠し、1回戦に臨むようなつもりで決勝にアプローチするよ。楽しむつもりだ。きっと素晴らしい決勝になるだろうね」
フルカチュの強力なサービスに苦しめられたアルカラスはもつれ込んだ第1セットのタイブレークで一時3-5と劣勢に立たされたが、そこから4ポイントを連取した。また第2セットでは5-5からのサービスゲームでふたつのブレークポイントをセーブし、ふたたび勝負をタイブレークに持ち込んだ。
試合前からこのような展開を予想していたアルカラスは、「彼のサービスをリターンすることができなかった。試合は実際にそうなったように、7-6 7-6などの長いセットになることは予想していたよ」と振り返った。
「最初にリターンできないことがわかり、タイブレークをプレーすることになると思った。ここまでの試合とは違った展開になったけど、僕にとっては素晴らしい勝利だ」
13本のサービスエースを叩き込んだフルカチュはサービスゲームでは素晴らしい安定感を見せ、スコアが示す通り試合は非常に競ったものになった。実際にウィナー数はフルカチュのほうが多かったが、同時にアンフォーストエラーの数もフルカチュが上回った。
試合後の記者会見でフルカチュは、「彼はその年齢にしては途方もないレベルでプレーしている。彼のプレーぶり、戦いぶりは本当に信じられないほどだ。彼の前には素晴らしいキャリアが待っている。あれほどのプレーができるなんて、まったくクレイジーだよ」と初めて対戦した相手を称えた。
通常なら21歳以下で争うNext Gen ATPファイナルズを目指す年齢ながら、アルカラスは世界トップ8が競うシーズン末のATPファイナルズ出場を目標に挙げており、ATP(男子プロテニス協会)によれば彼はこの決勝進出で今季のATPファイナルズ出場を目指すレースランキングで3位に浮上することになった。
アルカラスはキャリア最大の決勝で、第6シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)と対戦する。昨年に急成長を遂げた23歳のルードはこれに先立ち行われたもうひとつの準決勝で、世界103位のフランシスコ・セルンドロ(アルゼンチン)を6-4 6-1で下して同じく初のマスターズ決勝進出を決めていた。
写真◎Getty Images
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