オジェ アリアシムとアルカラスが苦戦を乗り越え3回戦へ [バルセロナ・オープン]

写真はカルロス・アルカラス(スペイン)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「バルセロナ・オープン・バンコサバデル」(ATP500/スペイン・カタルーニャ州バルセロナ/4月18~24日/賞金総額280万2580ユーロ/クレーコート)の男子シングルス2回戦で、いま注目を集めている18歳のカルロス・アルカラス(スペイン)がクォン・スンウ(韓国)を6-1 2-6 6-2で倒してベスト16に進出した。

 シード勢は1回戦がBYEで免除されており、第5シードのアルカラスはこの試合が初戦だった。アルカラスは次のラウンドで、同胞のジャウメ・ムナール(スペイン)と対戦する。ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したムナールはこの日、第9シードのニコラス・バシラシビリ(ジョージア)を6-1 6-4で退けた。

 絶対的強さを見せつけながら試合を始めたアルカラスだったが、試合を通してそうだった訳ではなかった。第1セットでは1ゲームを取るのがやっとだったクォンだが第2セットになると格段にレベルを上げ、ストローク戦で堂々と打ち勝つ場面も増え始めた。それに対してアルカラスはアンフォーストエラーが増えたこともあって第2セットを簡単に落としたが、第3セットに入ると切り替えてふたたびレベルを引き上げることに成功した。

「僕は非常にいいプレーで試合を始めた。試合は僕に有利な形で進んでいた」と6-1、2-0と一気にリードした試合序盤について話したアルカラスは、「第2セットでそれを維持するのは難しかった。彼も凄くいいプレーをし始めたと思うしね。それから僕は第3セットでまた非常にいいプレーをすることができた」と試合を振り返った。

「スコアを見ると簡単に見えるかもしれなけいど、競った試合だった。風が強くて肌寒く、雨が降ったり止んだりするコンディションの中でプレーするのは楽じゃないよ」

 この言葉通り、この日のバルセロナは気温が低く、雨で何度か試合が中断された。イリヤ・イバシカ(ベラルーシ)に対する2回戦をプレーした第1シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)は試合を始めて直ぐに雨のためコートを離れることを余儀なくされ、そのあと一時試合を再開したが、第1セット5-1とリードしたところで試合は翌日に順延となった。

 また第14シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)とフェデリコ・コリア(アルゼンチン)の試合も、第3セットでディミトロフが4-3とした時点で雨と日没のため翌日に持ち越された。

 一方でこのところやや不振に苦しむ第3シードのフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)は、前日にセバスチャン・コルダ(アメリカ)を圧倒した予選勝者のカルロス・タベルネル(スペイン)に6-1 3-6 6-4で競り勝ち16強入りを決めた。

「彼(タベルネル)は優れたクレーコートプレーヤーだ。彼は前日に素晴らしい勝利を挙げ、自信を持っていたに違いない」とオジェ アリアシムは試合後のオンコートインタビューで語った。

「僕はこの試合でとてもいいスタートを切った。第2セットでリズムを失ってしまって自分のサービスゲームを落とし過ぎたのは少し残念だったけど、それはいいディフェンスをしてクレー巧者として素晴らしいレベルのプレーを見せた彼の功績でもある。自分のサービスで試合を締めくくるのは簡単ではなかったけど、何とかやってのけることができてよかったよ。スリルがあったね」

 そのほかの試合では第8シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)、第10シードのアレックス・デミノー(オーストラリア)、第13シードのフランシス・ティアフォー(アメリカ)、ロイド・ハリス(南アフリカ)、マートン・フチョビッチ(ハンガリー)、エミール・ラウスビュオーリ(フィンランド)が2回戦を突破した。

 ハリスが第17シードのアルベルト・ラモス ビノラス(スペイン)を6-3 6-4で、フチョビッチが第15シードのフェデリコ・デルボニス(アルゼンチン)を6-2 6-1で、ラウスビュオーリは第16シードのアレクサンダー・ブブリク(カザフスタン)を6-3 6-1で下してそれぞれシードダウンを演じた。

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写真◎Getty Images

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