シナーが今季7度目の準々決勝で初勝利「ようやく今年最初の準決勝に至ることができた」 [クロアチア・オープン]

写真はヤニク・シナー(イタリア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「プラバ・ラグナ・クロアチア・オープン・ウマグ」(ATP250/クロアチア・ウマグ/7月25~31日/賞金総額59万7900ユーロ/クレーコート)の男子シングルス準々決勝で、第2シードのヤニク・シナー(イタリア)がロベルト・カルバレス バエナ(スペイン)を6-4 7-6(5)で倒してベスト4に進出した。

 2022年シーズンにたびたび華々しいパフォーマンスを見せてきたにもかかわらず、シナーが準決勝に進出したのはこれが今年初となる。

 試合は決して簡単なものではなく、第2セット6-5からのサービスゲームをキープし損ねたシナーはもつれ込んだタイブレークでもメンタル的に崩れず、執拗に食らいつくカルバレス バエナを振りきった。

 今季の戦績を33勝9敗としたシナーは、「言うまでもなく、とてもうれしいよ。僕は多くの試合に勝ったけど、今年は不運な瞬間も経験した。でもようやく、今年最初の準決勝に至ることができた。次のラウンドでもいいテニスを見せられるよう願っている」と試合後にコメントした。

 例えば4回戦に進出しながら胃の調子を悪くしてニック・キリオス(オーストラリア)との試合を棄権したインディアンウェルズ、準々決勝まで勝ち進みながら足のマメで途中棄権を余儀なくされたマイアミなど、今季のシナーは壮観なプレーで勝ち上がってから体の問題で棄権するという不運に数回見舞われていた。

 カルバレス バエナに対する試合は20歳のシナーにとって、今季7度目の準々決勝だった。2022年に入ってまだ優勝はしていないものの、シナーは非常に一貫性のあるパフォーマンスを見せてきた。彼はマイアミ、モンテカルロ、ローマに加え、オーストラリアン・オープンとウインブルドンでも8強入りしていた。

 シナーは次のラウンドで、2018大会チャンピオンのマルコ・チェッキナート(イタリア)を6-2 6-1で破って勝ち上がった予選勝者のフランコ・アガメノン(イタリア)と対戦する。

 もうひとつの準決勝は、ディフェンディング・チャンピオンのカルロス・アルカラス(スペイン)と20歳のジュリオ・ゼッピエリ(イタリア)の顔合わせとなった。第1シードのアルカラスがファクンド・バグニス(アルゼンチン)を6-0 6-4で下し、予選勝者のゼッピエリはベルナベ・サパタ ミラージェス(スペイン)を7-5 6-4で退けた。

 世界ランク自己最高の5位で今大会を迎えた19歳のアルカラスはランキングの動向をリアルタイムで伝える新しいATPライブランキングで現在4位のステファノス・チチパス(ギリシャ)に肉薄しており、ATP(男子プロテニス協会)によれば決勝に進出すればチチパスを追い抜くことができる。

「世界4位になれること、そのチャンスを手にしているとうことは大きな意味がある。それは僕にとって驚くべきことだ。僕はここで心地よくプレーできており、今は大きな自信を持っている」とアルカラスは語った。

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写真◎Getty Images

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