キリオスが単複で決勝に進出「今日のプレーは自分のベストには程遠かった」 [シティ・オープン]

写真は3年ぶりのタイトル奪還に王手をかけたニック・キリオス(オーストラリア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「シティ・オープン」(ATP500/アメリカ・ワシントンDC/8月1~7日/賞金総額210万8110ドル/ハードコート)の男子シングルス準決勝で2019年大会チャンピオンのニック・キリオス(オーストラリア)がミカエル・イーメル(スウェーデン)を7-6(4) 6-3で退け、3年ぶりのタイトル奪還に王手をかけた。

「正直なところ、今日のプレーは自分のベストには程遠かった。これまでとは立場が逆になったんだ。ここ数試合はランキング的に僕のほうがアンダードッグだったけど、今日は間違いなく僕が本命だと感じていたからね」とキリオスは試合後のオンコートインタビューで語った。

「サービスはかなり安定していた。ファーストサーブからのポイントを取った確率は高かったはずだ。でもベースラインからはまったくいいプレーができていなかった」

 ここまでスピードと守備的スキルを駆使して勝ち上がってきたイーメルは、この日も同じ武器で戦った。キリオスは最高の調子ではなかったとはいえ、重要な瞬間にサービスのパワーと強烈なストロークでキーポイントを押さえて勝利を掴んだ。

 どちらに転んでもおかしくなかった第1セットはタイブレーク4-4まで非常に競り合っていたが、そこで珍しくキリオスがスライスを駆使した粘り強いラリーを見せると24ショットのラリーを制した勢いに乗って続く2ポイントも連取した。第2セットでのキリオスは4-3からこの試合最初のブレークをに成功し、最後はサービスエースで試合を締めくくった。

 7月のウインブルドンでグランドスラム自己最高の準優勝を飾ったキリオスが2大会連続で決勝に進出したのは、ATP(男子プロテニス協会)によればこれがキャリア初となる。

 キリオスは決勝で、第1シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)を6-3 6-4で倒す番狂わせを演じて勝ち上がった同じ1995年生まれの西岡良仁(ミキハウス)と対戦する。

 雨によりここ数日は進行が遅れていたため、キリオスはシングルス準決勝後にジャック・ソック(アメリカ)とのペアで参戦しているダブルスで準々決勝と準決勝をプレーするという過酷なスケジュールを強いられていた。しかし準々決勝でニコラ・マウ/エドゥアール・ロジェ バセラン(ともにフランス)を3-6 6-2 [10-6]で倒したあと次に対戦予定だったワイルドカード(主催者推薦枠)のアレックス・デミノー(オーストラリア)/フランシス・ティアフォー(アメリカ)が棄権したため不戦勝に恵まれ、殺人的日程を幾分緩和することができた。

 大会最終日のキリオスはまず午後5時以降にシングルス決勝を戦い、表彰式のあと休憩を挟んでダブルス決勝に臨む予定になっている。

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写真◎Getty Images

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