ロラン・ギャロス準優勝者ルードがハチャノフを4セットで倒して決勝進出「僕は戻ってきた」 [USオープン]
今年最後のグランドスラム大会「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月29日~9月11日/ハードコート)の男子シングルス準決勝で、第5シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)が第27シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)を7-6(5) 6-2 5-7 6-2で振りきりグランドスラム初制覇にふたたび王手をかけた。
グランドスラム大会でルードが準決勝を突破したのは、今年のロラン・ギャロス以来でキャリア2度目となる。同ラウンドでの戦績は、2勝0敗となった。
お互いに2度ずつブレークし合って突入したタイブレークの6-5から55本に及んだラリーを制したルードは非常に競り合った第1セットをもぎ取ったことでいい波に乗り、第2セットも相手のサービスゲームを2度破って2セットを連取した。しかし第3セット終盤でややナーバスになったルードは最後のゲームをキープできず、勝負を第4セットに持ち込まれた。
しかしそこでふたたび堅固さにものを言わせたルードがあっという間に5-1とリードし、最後は5-2からのサービング・フォー・ザ・マッチでパワフルなフォアハンドの連打をドロップショットで締めくくり、ラブゲームでキープして試合に終止符を打った。
「今日の準決勝は僕の側から言えば素晴らしい試合だった。最初はふたりとも少しナーバスになっていたと思う。いくつかのブレークがあり、一進一退だったからね」とルードは試合後のオンコートインタビューで語った。
「でもこれがお互いにとってキャリア最大の試合だったということを考慮に入れなければならない。緊張したけど、僕は幸運にも第1セットを取ることができたおかげで少し落ち着くことができた」
今年のフレンチ・オープンで初めてグランドスラム決勝を経験したルードは、ラファエル・ナダル(スペイン)に敗れて準優勝に終わっていた。
「第2セットで僕は目覚ましいプレーをし、第3セットではカレンがレベルを上げてきた。一進一退の試合だったけど、勝てて本当にうれしいよ。ロラン・ギャロスのあと僕は凄く幸せだったけど、あれがキャリアで唯一のグランドスラム決勝かもしれないと謙虚に考えていたんだ。簡単じゃなかったけど、数ヵ月後に僕はふたたび(グランドスラム決勝に)戻ってくることができた」
過去4度のUSオープンで2020年の3回戦進出がこれまでの最高成績だった23歳のルードはここ1年で一段上のレベルに至り、今年の大会でここまで6試合を勝ち抜きキャメロン・ノリー(イギリス)に並ぶ今季のマッチ44勝目をマークした。男子ツアーで彼よりも多く勝っているのは、50勝のカルロス・アルカラス(スペイン)と46勝のステファノス・チチパス(ギリシャ)しかいない。
ルードは決勝で、第22シードのフランシス・ティアフォー(アメリカ)を6-7(6) 6-3 6-1 6-7(5) 6-3で破って勝ち上がった第3シードのアルカラスと対戦する。
先に準決勝を終えたルードはナイトセッションでアルカラスが敗退すれば世界ランク1位が確定するはずだったが、新しい世界ナンバーワンは両者の直接対決で決まることになった。最終日の決勝は、ともにグランドスラム初優勝と世界1位の座をかけた戦いとなる。
写真◎Getty Images
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