日本はダブルスに敗れて1勝2敗で最終日へ [デ杯日本対イタリア]
男子テニスの国別対抗戦、デビスカップ・ワールドグループ1回戦「日本対イタリア」(2月2~4日/岩手県・盛岡タカヤアリーナ/室内ハードコート)。1勝1敗で迎えた2日目はダブルスが行われ、日本は内山靖崇(北日本物産)/マクラクラン勉のペアで臨んだが、ファビオ・フォニー二/シモーネ・ボレッリに5-7 7-6(4) 6-7(3) 5-7で敗れ、イタリアが2勝1敗とベスト8に王手をかけた。
イタリアは、ボレッリのパートナーをパオロ・ロレンツィからフォニーニに変更してきた。前日の会見でコラド・バラズッティ監督は「(ダブルスの)変更はない」と断言していたが、2015年のオーストラリアン・オープン優勝ペアで勝負をかけてきた。
日本の岩渕聡監督は予定通り、内山/マクラクランをコートに送り出した。昨秋の楽天オープン優勝ペアであり、マクラクランはオーストラリアン・オープンのダブルスで4強に進出したばかり。接戦が予想された。
第1セットは5-6の第12ゲームで内山が痛恨のブレークダウン。しかし、第2セットはタイブレークのポイント4-4から気迫の3ポイント連取で7-4とし、セットオールに持ち込む。内山も、マクラクランも、勝利への執念が全身からあふれていた。
どちらものどから手が出るほどほしい第3セットはサービスキープが続く。日本は6-5の第12ゲームで2つのセットポイントをつかむ。しかし、このチャンスを逃すと、ふたたびタイブレークへ突入した。
2度目のタイブレークはイタリアがものにした。ポイント2-3から怒濤の5ポイント連取。5-3から飛び出したボレッリのリターン、フォニーニのローボレーはともにスーパーエースとなり、観衆のため息を誘った。
第4セットも互角の展開、サービスキープが続いたが、第1セットと同様に5-6で迎えた第12ゲームで内山のサービスゲームをブレークされ、決着がついた。ボレッリが全身で喜びを爆発させると、興奮したバラズッティ監督がベンチを飛び出してコートへ。ダブルスを制したのはイタリアだった。
試合後の会見で「ギリギリの戦いだった。チャンスはたくさんあったと思います」と内山が言えば、マクラクランも「いい試合だったけれど、残念なエンディングだった」と試合を振り返った。最後に内山が「(ここぞという)1ポイントの差だったかなと」と口にしたのが印象に残る。
岩渕監督は「ポイント(勝利)は挙げられなかったけれど、レベルも高く、いいファイトを見せてくれた」とふたりの頑張りを労った。もう1敗もできない状況に追い込まれた日本だが、明日のシングルス2連勝にすべてをかける。
編集部◎牧野正
写真◎井出秀人
※トップ写真は、ダブルスを戦う両国ペア
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