アメリカがベラルーシを倒し、18度目の頂点に [フェド杯決勝]
アメリカのタイトルなしの17年の“待機”に、ついに終わりがきたーーベラルーシ・ミンスクで行われた世界女子国別対抗戦、フェドカップ決勝(11月11、12日/室内ハードコート)で、アメリカはベラルーシを3勝2敗で倒し、18度目のタイトルを手に入れた。
ココ・バンダウェイ/シェルビー・ロジャーズ(アメリカ)は勝負を決するダブルスで、アーニャ・サバレンカ/アリャクサンドラ・サスノビッチ(ベラルーシ)を6-3 7-6(3)で下した。
2000年以来、17年ぶりの世界一。
「完全に信じられることであると同時に、信じられないことでもあるわ」とバンダウェイは言った。「私は今、休暇に向かう準備万端よ」。
ベラルーシ・ペアは第2セットで一時5-2とリードし、第8、10、12ゲームでサービスをキープすればワンセットオールに持ち込めるチャンスを手にしていたが、決めることができず。一方アメリカ・ペアは、タイブレークの最後の6ポイントのうち5ポイントを取って、相手を圧倒した。
このダブルス前の最後のシングルスで、サスノビッチはUSオープン・チャンピオンのスローン・スティーブンス(アメリカ)を4-6 6-1 8-6で倒すことにより、勝負を2勝2敗のタイに持ち込み、ベラルーシの望みをつないだ。それに先立ち、バンダウェイは7-6(5) 6-1でサバレンカを倒し、アメリカに2勝1敗のリードを与えていた。
キャシー・リナルディ(アメリカ)は、フェド杯監督就任の初年度に、2000年の優勝チーム監督、ビリー ジーン・キング以来となる、アメリカをフェド杯優勝に導いた女性監督となった。
「選手たちのおかげで、ここまで本当に素晴らしい旅だった」とリナルディ監督は言った。「私たちは家族であり、お互いに支え合ってきた。本当に厳しい試合だった」。
アメリカは、世界女子国別対抗戦のフェドカップでもっとも多くのタイトル数を誇る国だ。これはアメリカにとって、これ以前の最後の優勝だった2000年以来、4度目の決勝で、ベラルーシにとっては、これが初の決勝進出だった。
「私たちは、この結果を手に入れたことに満足している」と、ベラルーシ監督のエドゥアルド・ドゥブロウは言った。「この試合は、私たちがいいチームを擁していることを示して見せた。これ以前にアメリカと対戦したときの私たちは0勝5敗で敗れたが、今回は非常に接戦となった。だから、これは私たちにとってよい結果だ」。
バンダウェイが、2チームの間の違いを生み出した。彼女は今季、フェド杯でプレーした8試合――シングルスが6試合にダブルスが2試合――のすべてで勝ったのだ。バンダウェイは、2005年に現在のワールドグループのフォーマットになって以来、8試合に勝った初のプレーヤーとなった。
「私はコート上で素晴らしいときを過ごしたわ。私に敵対している(ベラルーシ応援の)観客に囲まれながら、自らを駆り立て、燃え上がり、自分の力を信じるというその時間の中で大いに楽しんだ」と25歳のバンダウェイは言った。
一選手が一年の間にフェド杯のシングルス6試合に勝ったのは、2011年のペトラ・クビトバ(チェコ)以来のことでもある。
一方のスティーブンスは、9月のUSオープン優勝以降、プレーした6試合のすべてで負けている。彼女は、土曜日の対サバレンカ戦を含め、ミンスクで戦ったシングルスの双方で敗れていた。
スティーブンスは第3セット5-3で、自分のサービスゲームを迎えたが、アメリカのために勝利をつかむことができなかった。サスノビッチは、第3セット6-5、それから7-6と、2度のトライのあとに自らのサービスをキープし、試合を終えることに成功した。
対バンダウェイ戦でのサバレンカは、5-4から迎えた第10ゲームで、早いリードを奪うチャンスを手にしたが、バンダウェイのサービスゲームでつかんだセットポイントから実りを引き出すことができなかった。
サバレンカはタイブレークで4-1とリードしていたが、より堅固なバンダウェイにリードを譲り渡し、サバレンカがウィナーを狙って打ったフォアハンドがサイドラインを割った瞬間に、バンダウェイは第1セットをものにした。
それからバンダウェイは、サバレンカが第2セット唯一のゲームを取る前に、いきなり5-0とリードを奪った。
「彼女が攻撃し続けてくることはわかっていたわ」とバンダウェイは言った。「自分が何をすべきかはわかっているし、彼女がやるだろうことが何かもだいたいわかっていた。私はただ、プレッシャーをかけ続けたの」。(C)AP(テニスマガジン)
フェドカップ決勝
アメリカ
監督◎キャシー・リナルディ、選手◎ココ・バンダウェイ、スローン・スティーブンス、シェルビー・ロジャーズ、アリソン・リスク
ベラルーシ
監督◎エドゥアルド・ドゥブロウ、選手◎アーニャ・サバレンカ、アリャクサンドラ・サスノビッチ、ベラ・ラプコ、リジヤ・マロザヴァ
アメリカ 3-2 ベラルーシ
S1 ○バンダウェイ 6-4 6-4 ●サスノビッチ
S2 ●スティーブンス 3-6 6-3 4-6 ○サバレンカ
S3 ○バンダウェイ 7-6(5) 6-1 ●サバレンカ
S4 ●スティーブンス 6-4 1-6 6-8 ○サスノビッチ
D ○ロジャーズ/バンダウェイ 6-3 7-6(3) ●サバレンカ/サスノビッチ
アメリカ全対戦
決勝 アメリカ 3-2 ベラルーシ
準決勝 アメリカ 3-2 チェコ
1回戦 アメリカ 4-0 ドイツ
※18度目のフェドカップ制覇を成し遂げたアメリカ・チーム。中央でカップを掲げるのはココ・バンダウェイ。左からキャシー・リナルディ監督、バンダウェイ、スローン・スティーブンス、シェルビー・ロジャーズ、アリソン・リスク
United States' celebrates during the awarding ceremony after winning the Fed Cup final match between Belarus and USA, in Minsk, Belarus, Sunday, Nov.12, 2017. United States defeated Belarus 3-2 and gained the Fed Cup title. (AP Photo/Sergei Grits)
Pick up
-
PR | 2024-10-20
『ノアから世界へ』——ノア・テニスアカデミー所属、駒田唯衣選手&富田悠太選手インタビュー
全国に35校のテニススクールを展開する業界大手の『ノアイ
-
2024-10-27
第63回テニマガ・テニス部「テニス丸ごと一冊サービス[増補版] 解説編』キャンセル待ち受付中
キャンセル待ち受付中=====テニマガ・テニス部 部活プ
-
2024-10-08
テニス丸ごと一冊サービス[増補版] QRコード(動画)付(堀内昌一 著)書籍&電子書籍
「テニスマガジン」のサービス特集をきっかけに、MOOK「テニ
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ
Pick up
-
PR | 2024-10-20
『ノアから世界へ』——ノア・テニスアカデミー所属、駒田唯衣選手&富田悠太選手インタビュー
全国に35校のテニススクールを展開する業界大手の『ノアイ
-
2024-10-27
第63回テニマガ・テニス部「テニス丸ごと一冊サービス[増補版] 解説編』キャンセル待ち受付中
キャンセル待ち受付中=====テニマガ・テニス部 部活プ
-
2024-10-08
テニス丸ごと一冊サービス[増補版] QRコード(動画)付(堀内昌一 著)書籍&電子書籍
「テニスマガジン」のサービス特集をきっかけに、MOOK「テニ
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ