ジョコビッチも線審の代わりに電子システムの導入を希望 [フレンチ・オープン]

今年最後のグランドスラム「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦9月27日~10月11日/クレーコート)の本戦7日目は、男女シングルス3回戦残り試合と男女ダブルス2回戦などが行われた。
 
 ノバク・ジョコビッチ(セルビア)はテニスがテクノロジーに場所を明け渡し、電子システムを使って線審を完全に排除するときがきたと考えている。

 そしてそう、世界ランク1位のジョコビッチはUSオープンで起きたことについてジョークを言った。彼はそこでボールを誤って線審にぶつけてしまい、失格処分を受けていたのだ。しかし彼は実際、より大きな視野で審判の機械化を真剣に考えていた。

フレンチ・オープン2020|トーナメント表

「僕はスポーツが持つ伝統と文化に大いに敬意を払っているが、線審を含むコート上にいる人々ということになると別の話になる。テクノロジーが進歩したこの時代に、すべての大会が機械化された判定システムを持たない理由はないと思っている」と彼は11回連続のフレンチ・オープン4回戦進出を決めたあとに語った。

「現在はテクノロジーが非常に進歩しており、コート上に線審を置いておくべき理由はまったくない。それが僕の意見だ。もちろんテクノロジーは高価だから、財政的問題があるのは理解している。でも我々は今その方向に動き出しており、遅かれ早かれ線審を置いておく理由はなくなると僕は感じている」

 USオープンでは通常の審判団が勢揃いしていたもっとも大きなふたつのスタジアム以外の全コートで、人間が務める線審の代わりに「ホークアイ・ライブ」のシステムが採用されていた。ジョコビッチが4回戦でコートチェンジの際にベンチに向けて歩きながら打ったボールを線審にぶつけてしまって失格となったのは、USオープン最大のコートであるアーサー・アッシュ・スタジアムでのことだった。

 そのためジョコビッチはもし線審をなくすという案をテニス界が採用した場合のことを質問されたとき、「僕がニューヨークでやったことをまたやる可能性は減るだろうね」と微笑みながら答えた。(APライター◎ジョン・レスター&ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)

※写真はノバク・ジョコビッチ(セルビア)
PARIS, FRANCE - OCTOBER 03: Novak Djokovic of Serbia looks on during his Men's Singles third round match against Daniel Elahi Galan of Colombia on day seven of the 2020 French Open at Roland Garros on October 03, 2020 in Paris, France. (Photo by Shaun Botterill/Getty Images)

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