「一生忘れられない試合」王者ナダルとの準決勝を振り返るジョコビッチ [フレンチ・オープン]

写真はノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)


 今年2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月30日~6月13日/クレーコート)の男子シングルス準決勝で、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が3-6 6-3 7-6(4) 6-2で第3シードのラファエル・ナダル(スペイン)を倒した。

 「自分にとってはロラン・ギャロスでの最高の試合だ。キャリアの中でもトップ3に入るだろう。ここを完全に支配してきて、多くの成功をおさめてきた最大のライバルを相手にテニスの質で上回った。どちらにとってもスタジアムの雰囲気も最高だった。11時にお客さんが去ることもなく、残ることができたのもうれしい。これは一生忘れられない試合になる」

  ロラン・ギャロスでの過去8度の対戦の経験をフルに活用した。

「ラファがロラン・ギャロスで成し遂げたことを表現する言葉を見つけるのは難しい。もっとも歴史で凄い成績を残している。105回も勝って3回しか負けたことがない。その結果がすべてを物語っている。このコートで彼と対戦するのは、エベレストを登らなければいけないほど困難なもの。この大会で過去に8試合対戦した経験もあり、その中からポジティブな面を持ち込んでうまく機能させることができた」

 戦う準備は整っていた。

 「スタートはよくなかったが、ショットの感触は悪くなかったから必要以上にナーバスにはならなかった。徐々に試合に入っていけた。彼のボールはほかのどの選手とも違う独特なもの。スピンの量はえげつない。でも準備はできていた。メンタルもフィジカルもモチベーションも完璧に準備ができていた。プランははっきりしていた」

 第1セットを落としたとはいえ、内容や感触は悪くなかったという。

「今日はスコアが0-5のときでもナーバスになり過ぎなかった。昨年の決勝とは違う感覚だった。ショットの感触もよかった。全体的によかった。落とした中でも競った内容のよいゲームがあってリズムを見つけ出すことができ、3-6でもしっかり戦えているという手応えがあった」

 第4セットではサービスが助けになってくれた。

「昨年の決勝よりはいいパフォーマンスを見せようと思っていたが、立ち上がりは昨年に似た悪い展開になってしまった。でもそこから第1セットの中でなんとか自分を取り戻せた。セットを落としはしたけど、自分のプレーはよくなり、第2セットの初めにブレークするなどさらによくなった。第4セットでブレークダウンだったときにサービスが助けてくれた。今夜の試合でそこまでサービスがよくなかったが、第4セットでフリーポイントが取れるなどだいぶよくなった。サービスの質がよくなったんだ」

  一度気持ちをリフレッシュして決勝に臨む。

「今はフレッシュな状態ではないから、1日半で準備して、次の相手に向けて準備をする。グランドスラムの決勝ではあるけど、それを少しの時間は忘れてリラックスして過ごしてから、明日の後半くらいから考えればいいかな。この準備を経験するのは初めてじゃない。準決勝を戦い、48時間後にグランドスラムの決勝を迎える。自分のリカバリーは悪くない。フレッシュな状態で戻ってきたい。決勝までゆっくり考えていく」

 決勝の相手となるステファノス・チチパス(ギリシャ) を警戒する。

「チチパスにとっては初のグランドスラム決勝。すごく調子もいいし、ランキングも上がっている。選手としてかなり成熟して、最高の結果を残している。特にクレーコートが得意で最高の戦いを見せている。昨年の準決勝でもいい戦いをした。またタフな戦いになる。それまでにフルに充電して臨みたい」(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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