慶大女子敗れる!関大が男女を通じて初の決勝へ [大学王座]
大学テニスの日本一を決める団体戦「2019年度全日本大学対抗テニス王座決定試合(男子73回/女子55回)」(愛媛県松山市・愛媛県総合運動公園テニスコート/10月10~14日/ハードコート)の大会3日目は男女ともに準決勝が行われ、女子は関大と筑大が決勝へ駒を進めた。
慶大と関大の準決勝、ダブルス2試合を制したのは慶大ではなく、関西王者の関大だった。D1大野菜々子/鈴木理子がインカレ優勝の佐藤南帆/永田杏里を6-3 7-5で倒すと、D2中塚桃子/中村天音はインカレ準優勝の大村千乃/望月菜々子に5-7 6-3 6-2の逆転勝利をおさめた。
女子の王座はダブルス2試合、シングルス3試合の5ポイント制。これで慶大はS3末野聡子、S2平田歩、S1佐藤の3連勝しか勝利への道はなくなった。逆転勝利を信じて、末野と平田の試合が2面進行で始まった。
しかし、もう負けられない重圧が平田に重くのしかかる。関大S2の鎌田琴衣が第1セットを6-0で先取。第2セットもその勢いは衰えることなく、平田のミスをうまく誘って6-3で決着をつけた。関大が一気の3連勝で慶大を下し、男女を通じて初の決勝へ勝ち上がった。
「絶対に勝つと、その気持ちだけでコートに入りました。みんなの気持ちがひとつになった勝利。本当にうれしいです」と鎌田。チームを牽引する主将が両手を高々と上げ、その喜びをかみしめた。
慶大はインカレ単複優勝の佐藤を軸に4年ぶりの王座出場を果たしたが、まさかの準決勝敗退に終わった。チームの敗戦後、末野、佐藤が勝利を手に入れ、最後の意地を見せたものの、メンバーたちの失望は大きかった。
もう一方の準決勝、激戦の関東リーグを制した筑大と関西地区から王座初出場を果たした姫路大の一戦は、5勝0敗で筑波大が勝利を決めた。
3年生レフティーの千村もも花、昨年のインターハイ王者でもある阿部宏美が単複を兼ね、主将の岩井真優がS2を務める。草野京香と我那覇真子がダブルスで脇を固め、バランスのとれたチームだ。
「しっかりと勝ちきることができました」と全勝に笑顔の岩井主将。明日の決勝は関大と初優勝をかけて戦うことになる。「チーム全体で勝ちにいきます。応援も含めて楽しく戦うのがチームの特徴。最後までやりきりたいと思います」と言葉に力を込めた。
ストレート負けに終わった姫路大。それでも山本康博監督は「選手たちは、いい経験ができたと思います。まだ創部5年半。始まったばかりです」と前を向いた。部員は7人。主将の藤原夕貴も「接戦もあったし、みんな頑張ったと思います」と話した。
(文・写真◎牧野 正)
※トップ写真は、チームの勝利を決めた関大の鎌田琴衣(関大4年)
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