4年前の大ケガと2年前の決勝敗退を経てズベレフが悲願のグランドスラム制覇「このコートは最高の瞬間も最悪の瞬間も経験した特別な場所」 [フレンチ・オープン]

写真は悲願のグランドスラム制覇を果たしたアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)(Getty Images)


 シーズン2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月24日~6月7日/クレーコート)の男子シングルス決勝で、第2シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)が第10シードのフラビオ・コボッリ(イタリア)を6-1 4-6 6-4 6-7(5) 6-1で振りきり悲願の四大大会制覇を果たした。

 ズベレフがツアーレベルの同種目でタイトルを獲得したのは昨年4月のミュンヘン以来で通算25回目(準優勝17回)だが、グランドスラム大会では過去3度(2020年全米、24年全仏、25年全豪)決勝に進出しながら一度も勝てていなかった。

 好スタートを切って第1セット先取したズベレフはワンブレークずつでセットを取り合って迎えた第4セットをタイブレークの末に落としたが、第5セットで4-0とリードすると最初のサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップをキープして4時間16分で歓喜の瞬間を迎えた。

 ふたりはこれが5度目の対決だったが、前年の3回戦(ズベレフが6-2 7-6(4) 6-1で勝利)でも勝っていたズベレフが4勝目を挙げた。今季はクレーコートで2度プレーし、1勝1敗(ミュンヘン準決勝:コボッリが6-3 6-3で勝利、マドリッド準々決勝:ズベレフが6-1 6-4で勝利)と星を分け合っていた。

 ラファエル・ナダル(スペイン)に対する2022年大会の準決勝で足首の大ケガを負ったズベレフは2年前にも決勝に進出したが、カルロス・アルカラス(スペイン)に3-6 6-2 7-5 1-6 2-6で惜敗していた。

「このコートは僕にとって本当に特別な場所だ。人生で最高の瞬間も最悪の瞬間も経験した。4年前に7本の靭帯を断裂して2ヵ所の骨折を負ってあの隅に倒れていた。2年前には決勝に進出して敗れたけど、ついにハッピーエンドを迎えることができた」とズベレフは表彰式で語った。

「僕たちは本当に多くのことを乗り越えてきた。ケガや大きな失望、辛い敗戦をたくさん経験してきた。でも最終的にグランドスラム大会のチャンピオンになった。それがもっとも重要なことだ」

 20歳だった2017年5月にローマでATPマスターズ1000大会の初優勝を飾ったズベレフは24年までの8勝を挙げる過程でATPファイナルズを2度(18年&21年)制したが、グランドスラム決勝で勝つまでの道のりは思いのほか長かった。

「これから何があっても僕は永遠にグランドスラム大会のチャンピオンであり、その称号を奪うことは誰にもできない。もしかしたらその事実が僕を少し自由にしてくれるかもしれない」とズベレフは試合後の記者会見で話した。

「今回もし負けていたら、相当自信を失っていただろう。でも勝つことができたから、もう一度優勝できるという気持ちになってきたよ」

 2月のアカプルコでツアー3勝目を挙げた24歳のコボッリは昨年のウインブルドンで8強入りしたのがグランドスラム大会での最高成績だったが、今大会で決勝に進出したことでトップ10デビューが確定している。

 今大会は2024年&25年大会覇者のアルカラスが右手首のケガで欠場し、優勝候補筆頭だった第1シードのヤニク・シナー(イタリア)が2回戦で敗れたあと第3シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)も3回戦で敗退したためベスト16の時点でグランドスラム新チャンピオンの誕生が決まっていた。

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写真◎Getty Images

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