フォニーニがナダルを圧倒、ラヨビッチは快進撃で決勝進出 [ロレックス・モンテカルロ・マスターズ]

ATPツアー公式戦の「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000/モナコ・モンテカルロ/4月14~21日/賞金総額558万5030ユーロ/クレーコート)のシングルス準決勝で、第13シードのファビオ・フォニーニ(イタリア)が前年度覇者で第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)を6-4 6-2のストレート勝ちで驚かせ、ATPマスターズ1000の大会で初の決勝進出を決めた。

 ナダルがモンテカルロで敗れたのはノバク・ジョコビッチ(セルビア)に対する2015年準決勝以来で、フォニーニはこの大会での彼の連勝を「18」で止めることに成功した。

 クレーコートでのナダルに対して、フォニーニは2015年に2度勝ったことがあった。また、同年のUSオープン3回戦では2セットダウンからの大逆転で倒したが、今回の勝利はおそらくもっとも印象的なものだった。

「僕は彼に対抗し得るプレースタイルを持っているんだ。僕には失うものは何もない」とフォニーニは試合後に語った。

 彼はナダルが本来の調子でなかったかもしれないことついて、気にしてはいなかった。

「それは僕が答えるべき質問じゃない。僕はただ、自分が素晴らしいプレーをしたとだけ言うよ」とフォニーニはコメントした。

 それでも世界ランク2位のナダルは、それを「ここ14年での僕の最悪の試合のひとつ」と呼び、自分の得意とするクレーコートでこのような形で屈服したことについて、「説明を見つけるのは難しい」と言った。

 しかし、ここで初めてタイトルを獲った2005年決勝以来、今大会において0-6でセットを落としていなかったナダルにとって、状況はより屈辱的なものとなる可能性があった。フォニーニは第2セットで、もう少しでナダルを完膚なきまでに叩きのめすところだったのだ。

 彼は5-0で自分のサービスゲームを迎え、40-0とリードしていたのである。しかし、ナダルは3つのマッチポイントを凌ぎ、ブレークバックしてから次のゲームをキープした。

「僕はあの2ゲームを取れてラッキーだった」とナダルは振り返った。2年前の2回戦でカイル・エドマンド(イギリス)をフルセットで破って以来、ここでの彼はこの日までセットを落としていなかった。

 しかし、抵抗はそこまでだった。5-2からふたたびキープすれば勝利というゲームを迎えたフォニーニは、4本目のマッチポイントで目覚ましいフォアハンドをダウン・ザ・ラインに叩き込んだ。

 フォニーニは決勝で、ノーシードから快進撃を続けているドゥサン・ラヨビッチ(セルビア)と対戦する。このふたりはかつて一度も対戦したことがなく、また誰も予想していなかた顔合わせでもあった。その最たる人物は、フォニーニ自身だ。

 彼はアンドレイ・ルブレフ(ロシア)に対する1回戦で第1セットを落とし、第2セットでも1-4の劣勢に立たされていた。

「今週の出だしに、『日曜に(決勝で)会おう』なんて言われたら、笑い飛ばしていただろうね」とフォニーニは言った。

 世界48位のラヨビッチもまた、第10シードのダニール・メドベデフ(ロシア)に対して第1セット1-5から巻き返して7-5 6-1で勝つという印象的な挽回劇をやってのけた。その試合は、あとに続いたより大きなドラマに適した前菜のようなものだった。(C)AP(テニスマガジン)

※写真はファビオ・フォニーニ(イタリア)
MONTE-CARLO, MONACO - APRIL 20: Fabio Fognini of Italy celebrates his straight set victory against Rafael Nadal of Spain in their semifinal match during day seven of the Rolex Monte-Carlo Masters at Monte-Carlo Country Club on April 20, 2019 in Monte-Carlo, Monaco. (Photo by Clive Brunskill/Getty Images)

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