テニス界の八百長の調査で、より多くの選手たちが網にかかる

フランスの警察が、レベルの低い大会で八百長を行うため何十万ドルものを金をばらまいているとされる八百長シンジケートの調査の一貫で、またも何人ものテニス選手を尋問した。

 今週7人のフランス人テニス選手が留置され、のちに解放されたが、これでフランスで取り調べを受けた選手は総計17人となった。最初に4人の選手が1月に取り調べを受けた。警察当局は、調査について公の場で話すことを許されていないため、名前を明かさない条件のもとで概要を説明した。

 八百長を組織しているシンジケートのアルメニア人首謀者はベルギーを拠点としているため、この調査はベルギーの官憲に、より以前から行われてきたものだ。ベルギー警察によれば、容疑者のグリゴール・サルキシャンは、金属探知機を身に着けた状態で自宅拘留中であるという。

 調査官によれば、汚職に関係したプレーヤーたちは、『マエストロ』の別名で知られるサルキシャンに買われて動いていた。コード化されたメッセージで指示を送り、組織されていたこの大規模な八百長計画には、賞金の低い小さな大会に出ているランキングの低い選手たちの多くが関わってきたのだという。

 この組織はかなりの数の国に魔の手を伸ばし、中にはアメリカも含まれていた。ベルギー警察によれば、彼らはFBI、またエジプト、スロバキア、ブルガリア、オランダ、ドイツの警察にも協力を要請した。

 今週、新たな選手の拘留がフランスのレキップ紙により報じられたが、選手の名は明かされてい。

 ベルギーの調査官によれば、ここまで尋問されたフランス人選手のうち5人は、八百長を行うためシンジケートから金を受け取ったことを認めており、20試合以上で八百長をしたと信じられているそのうちのひとりは、3万ユーロを稼いだと警察に自白していた。

 八百長に関与したとされる選手の数は増え続けている。ベルギーの調査官によれば、実際に八百長を行った、あるいは行おうとした選手の数は137人にのぼる。シンジケートは八百子の報酬として、1回につき500から3000ユーロを支払ったとされている。

 ここまでのところ、調査で尋問された選手の数がもっとも多いのはフランスだ。最初の4人の名は調査官によって明かされており、それはジュレ・オカラ(21歳)、ミック・レスキュール(25歳)、ヤニック・ティヴァン(32歳)、ジェロ―ム・アンゼリロ(28歳)の面々だった。

 この誰もが、テニス界の高いレベルには属していない。彼らの中でもっとも高いランキングは、2012年にアンゼリロがマークした354位だった。

 レキップ紙は今週、弁護士同伴のもとアンゼリロのインタビューをした。その際に、彼は八百長をしろと持ち掛けられたことは一度もないと言っていたことを明かしていた。(C)AP(テニスマガジン)

写真◎Getty Images

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