相手の治療中に栄養補給したシグムンドが勝利「血糖値が落ちるよりましだわ」 [フレンチ・オープン]

今年最後のグランドスラム「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦9月27日~10月11日/クレーコート)の本戦9日目は、男女シングルス4回戦および男子ダブルス準々決勝と女子ダブルス3回戦などが行われた。
 
 パリは長い間、世界的な美食の首都のひとつとみなされてきた。しかし今回のラウラ・シグムンド(ドイツ)にとっては、少なくともそうではなかったようだ。

 女子シングルス4回戦でパウラ・バドーサ(スペイン)とのノーシード対決を7-5 6-2で制した直後、コートサイドのマイクがベンチで自分の持ち物をまとめているときにシグムンドの声を拾った。彼女は悪態をつきながら、エネルギーレベルが落ちたときに摂取するよう自分のフィジオセラピスト(理学療法士)に与えられた食べ物にいかに失望したかを説明しているところだった。

フレンチ・オープン2020|トーナメント表

 記者会見でそのことについて聞かれたときにシグムンドは驚いたようだったが、それからやや面白がった様子さえ見せた。

「あなたたちがテニスではなく私が食べていた物について話すほうがいいのなら、それはそれで構わないわ」と彼女はコメントした。「そこら中にカメラがあるから、気付かれずに何かを言うことはできないようね。まあいいいけど」。

 それから彼女はエネルギーレベルを上げるために素早く何かを食べなければいけない必要性にかられ、対戦相手が治療を受けている間にそれを摂取する機会を得たのだと説明した。

「フォークを使ってあんなふうに食べていると奇妙に見えるかもしれないけど、血糖値が落ちるよりはましだわ」と彼女は話した。「私は炭水化物を摂ろうとしていたの。エナジーバーを食べてみたのだけれど、まずくて飲み込めなかった。だから私はフィジオに、何か別のものを持ってきてと頼んだのよ。私はただ炭水化物を採りたかっただけのよ。お芋でもお米でも何でもいいから」。

 シグムンドは次のラウンドで、ジャン・シューアイ(中国)を6-2 6-4で破って勝ち上がった第7シードのペトラ・クビトバ(チェコ)と対戦する。(APライター◎ジェローム・パグマイア/構成◎テニスマガジン)

※写真はラウラ・シグムンド(ドイツ)
PARIS, FRANCE - OCTOBER 05: Laura Siegemund of Germany eats as she sits down as Paula Badosa of Spain receives medical treatment during their Women's Singles fourth round match on day nine of the 2020 French Open at Roland Garros on October 05, 2020 in Paris, France. (Photo by Julian Finney/Getty Images)

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