男子テニスの国別対抗戦、デビスカップ・ワールドグループ1回戦「日本対イタリア」(2月2~4日/岩手県・盛岡タカヤアリーナ/室内ハードコート)。初日はシングルス2試合が行われ、1勝1敗のイーブンに終わった。

 日本は第1試合でダニエル太郎(エイブル)がファビオ・フォニー二に4-6 6-3 6-4 3-6 2-6で敗れたものの、続く第2試合の杉田祐一(三菱電機)はアンドレアス・セッピに4-6 6-2 6-4 4-6 7-6(1)で逆転勝利。2試合ともフルセットにもつれ込む激戦だった。

 オープニングマッチに登場したダニエルは世界ランク100位。対するイタリアのエース、フォニーニは22位で先のオーストラリアン・オープンでもベスト16まで進んでいる実力者だ。

 そのフォニーニ対し、ダニエルは怯むことなくぶつかっていった。第1セットは落としたものの、第2、第3セットを連取し、勝利に近づく。よく走り、よく拾った。自分のテニスができないフォニーニの苛立ちは明らかで、何度もラケットを投げつけ、天井にボールをぶつけた。

画像: 積極的なプレーを見せたダニエル

積極的なプレーを見せたダニエル

 だが、ここから崩れそうで崩れないのが、フォニーニだ。第4セットからは集中力を取り戻し、緩急を使った巧みな展開でダニエルのミスを引き出していく。特にバックハンドのダウン・ザ・ラインの威力は抜群だった。

 3時間56分のタフマッチを制したフォニーニはコラド・バラズッティ監督と抱き合い、仲間と勝利を喜んだ。「試合を通して、あまり納得のいくプレーはできなかったけれど、それでも勝てたのは自信になるし、チームにとってもよかった」と安堵の表情を見せた。

画像: エースの役割を果たしたフォニーニ

エースの役割を果たしたフォニーニ

 一方のダニエルは「負けて悔しいけれど、最近では一番いい試合だったと思う」と前を向いた。攻めの姿勢を貫き、力はすべて出しきった。第4セットから精度が上がったフォニーニのプレーには「それが世界20位(22位)の実力だと思います」と勝者を称えた。

 続く杉田とセッピの試合も、もつれにもつれた。33歳のセッピは現在78位まで世界ランクを落としてはいるが、自己最高18位(2013年1月)をマーク。フォニーニと同様に先のオーストラリアン・オープンではベスト16に進出した。

画像: 杉田は躍動感あふれるプレーで観衆をうならせた

杉田は躍動感あふれるプレーで観衆をうならせた

 ふたりの息詰まるストローク戦は最終セットに突入し、その第1ゲームでいきなり杉田がブレークに成功した。このワンブレークを守って4-3まで進んだが、第8ゲームでブレークバックを許して4-4に追いつかれると、5-6で迎えた第12ゲームではついにマッチポイントを握られた。

 しかし、この絶体絶命のピンチを凌ぐと、タイブレークはポイント7-1とセッピを圧倒し、勝利をものにした。「苦しい戦いは覚悟の上。自分を信じて戦った。最後は何とか自分の展開に持っていくことができた」と杉田。東北は仙台の出身。「東北の皆さんの前で勝つことができて本当にうれしい」と笑顔が弾けた。

画像: 手前は試合後の杉田とセッピ、後方は両監督

手前は試合後の杉田とセッピ、後方は両監督

 敗れたセッピは「力が入りすぎた。フォアがあまり打てず、大事なポイントを取りきれなかった」と肩を落とした。初日2連勝のチャンスを逃したバラズッティ監督は「これが結果。これがテニス。そう受け止めるしかない」と口にした。

 日本の岩渕聡監督は「太郎(ダニエル)は負けたけど食らいついていって祐一(杉田)につないでくれた。祐一は最後、ギアをひとつ上げて勝ちきった。1勝1敗ですが、いい初日だったと思います」と答えた。

 杉田の踏ん張りで最悪の2連敗は免れた日本。これで明日のダブルスの重要度が、より増すことになる。日本は内山靖崇(北日本物産)/マクラクラン勉、イタリアはシモーネ・ボレッリ/パオロ・ロレンツィのペアでエントリーしているが、日本は間違いないとして、イタリアはロレンツィをフォニーニに変更する可能性も考えられる。

 ダブルスに勝ち、先に王手をかけるのは日本か、それともイタリアか。注目の大一番は明日の13時から始まる。

編集部◎牧野 正

写真◎井出秀人

※トップ写真は、逆転勝利で満面の笑顔を見せる杉田

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