ウォズニアッキ、6年ぶりのナンバーワン復帰に向けて [オーストラリアン・オープン]
「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・メルボルン/本戦1月15~28日/ハードコート)の女子シングルス3回戦で、第2シードのカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)が第30シードのキキ・バーテンズ(オランダ)を6-4 6-3で下してベスト16に進出した。
ウォズニアッキは、2012年の全豪準々決勝でキム・クライシュテルス(ベルギー)に敗れ、そのせいでWTAランキング1位の座を失った。そのとき彼女は、ある好戦的な言葉を吐いている。
「私は最終的に、またそれ(1位の座)を取り戻す。だから心配などしていないわ」と彼女は言った。「メディアは私がもう終わったかのような口の利き方をしている…実際には、私の未来には、まだかなりの年月が待っているのよ」。
ここで、今年のオーストラリアン・オープンに早送りしよう。金曜日に3回戦に勝ったウォズニアッキは今、6年ぶりに世界1位の座を取り戻す可能性を手にしている。
もし、それが実現すれば、WTAコンピューターランキングが1975年に創設されて以来、首位の座に至った2度の期日の間のギャップとして、最長のものとなる。ある選手が一度1位の座を失ってからまた1位に返り咲くまでの期間で現在最長の記録は、セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)が保持する5年と29日だ。
現在27歳のウォズニアッキは、最初に世界1位となっていた期間――それには2010年と11年の年末最終ランキング1位も含まれる――に、セレナと違って一度もグランドスラム大会で優勝したことがない点を、頻繁に批判されていた(セレナは、現在までのところで、23のグランドスラム・タイトルを獲得している)。そしてその部分は、今も変わっていない。
もしかしたら今年、それが起きるかもしれない。
ヤナ・ファット(クロアチア)に対する2回戦の第3セットで1-5の劣勢を巻き返し、ふたつのマッチポイントを凌いで勝利をもぎ取った2日後、ウォズニアッキはストレートセットでバーテンスを倒した。スコアは一見平凡だが、この試合にも、終盤のドラマや、主審への批判がなかったわけではなかった。
ウォズニアッキは、あとはサービスゲームをキープすれば勝利、という場面で、4度ブレークポイントを凌がなければならなかったが、結局、4度目のマッチポイントをものにした。
あと一歩で大会から敗退という危機に限りなく迫ったあとだけに、いまや開き直った様子の彼女の言葉は、ポケットに金を入れたギャンブラーのそれのように響いた。
「今やハウス・マネー(すでに賭けをして得た利益)でプレーしているの」とウォズニアッキは試合後のオンコートインタビューで言った。
「失うものは何もないわ。私は第2のチャンスを手に入れた。ただそれをつかもうと努め、どれほど遠くまで勝ち進めるか見てみるだけよ」
ウォズニアッキは、主審のルノー・リヒテンシュタイン氏に不満を示した。彼女はいくつかのラインコールに文句をつけ、コートのいくつかの場所が滑りやすいと訴えた。
「これ以前にあのような審判に当たったことはなかった。だけど彼は今日、お粗末な仕事をしたと思うわ」とウォズニアッキは言った。「コートが濡れていたから、タオルを頼むのは当然のことだと思う。それについて失礼な態度をとる必要はないと思うから、彼にそう言ったのよ。それに、疑わしい判定もいくつかあったわ」。
ウォズニアッキの身内や応援者の集まるセクションには、元NBAプレーヤーのデビッド・リーがいた。先の11月、元ニューヨーク・ニックスのフォワードだった彼は、フランス領ポリネシアのボラボラ島での休暇旅行の最中に、彼女に結婚を申し込んだ。
「私に言える唯一のことは、驚きだったということ。驚くべきことだったわ」とウォズニアッキは週の初頭に、リーのプロポーズについて言っていた。「私は最高のシーズンを送り、私たちは少し一緒に旅をして、新しい場所を探索しながら、素晴らしいときを過ごした。ついにふたたびコートに戻ってきたとき、私は本当にしっかりエネルギーを充電していたの」。
おそらく、ナンバーワンに返り咲くに十分なエネルギーを。(C)AP(テニスマガジン)
※写真は第2シードのカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)
MELBOURNE, AUSTRALIA - JANUARY 19: Caroline Wozniacki of Denmark looks on in her third round match against Kiki Bertens of the Netherlands on day five of the 2018 Australian Open at Melbourne Park on January 19, 2018 in Melbourne, Australia. (Photo by Cameron Spencer/Getty Images)
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