女子決勝は2年連続で早稲田大と筑波大が激突 [大学王座]
大学テニスの日本一を決める団体戦「平成29年度全日本大学対抗テニス王座決定試合(男子71回/女子53回)」(東京・有明テニスの森公園テニスコート/10月10~13日)の競技3日目は男女準決勝が行われ、女子は第1シードの早稲田大と第2シードの筑波大が決勝へ駒を進めた。
先に決勝へ駆け上がったのは筑波大だった。ダブルス2試合は、もつれながらストレート勝利。インカレ優勝ペアのD1米原美令/森崎可南子は6-4 6-4、主将の並木友花と牛島里咲が組んだD2は6-4 7-5だった。
筑波大はS3の岩井真優がチームの勝利を決める。堅実なストロークで着々とポイントを重ね、6-3 6-4のストレート勝利。その後、S2森崎、S1牛島も勝利し、5勝0敗で完勝した。並木主将は「決勝へ勢いに乗れる勝ち方ができた。選手と応援、みんなが一丸となって戦えている」と力強く語った。
昨日は王座初出場初勝利を挙げた大阪教育大だったが、この日は完敗に終わった。それでもD2井手梨香子/浦上喜帆は4-6 1-5の崖っぷちから、4ゲーム連取で5-5まで追いつく粘りを見せた。「悔しさもあるけど、よく頑張ったとも思う」と清水梨沙主将。初めて見た王座の景色を持ち帰り、さらなるレベルアップを部員全員で誓った。
関東地区王者の早稲田大と関西地区王者の関西大の準決勝は早稲田大が制した。早稲田大はD1上唯希/大矢希、D2細沼千紗/清水映里がともに第1セットを落とす苦しいスタートとなったが、2本とも逆転勝利でシングルスにつないだ。
S2で主将の細沼は1年生から王座の大舞台を経験している。ダブルスではマッチポイントをしのいでの勝利だっただけに、気持ちの余裕もあっただろう。沈清河を6-2 6-4で沈め、チームの勝利を決めた。
早稲田大はS3上唯希がファイナルセットの途中で腰痛を理由に棄権負けしたものの、頼れる1年生S1の清水映里が「昨日よりは緊張もなかった。みんなの応援が力になりました」と6-2 6-3で越野菜摘を下し、4勝1敗で勝ちきった。
関西リーグで初優勝を飾り、関西地区王者として大学王座に乗り込んできた関西大だったが、早稲田大の壁は厚かった。「(早稲田大は)大事な場面でしっかりコートに収めてくる強さがある」と山本哲洋監督が勝者を称えた。
女子決勝は2年連続で早稲田大対筑波大の対決となった。昨年は4勝1敗で早稲田大の勝利。シングルス5試合、ダブルス2試合の計7試合で争われた9月の関東リーグでも早稲田大が4勝3敗で勝っているが、筑波大はシングルスで森崎が欠場している。
「昨年の悔しすぎる気持ちは忘れていない」と森崎が言えば、「優勝するための準備をしてきた」と牛島。筑波大が悲願の初優勝をつかむか、それとも早稲田大が12年連続13回目の優勝を手にするのか。熱い戦いになりそうだ。
写真◎川口洋邦
(テニスマガジン編集部◎牧野 正)
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