大会初優勝を目指すナダルが準々決勝に進出 [パリ・マスターズ]

写真はラファエル・ナダル(スペイン)(Getty Images)

ATPツアー公式戦の「ロレックス・パリ・マスターズ」(ATP1000/フランス・パリ/11月2~8日/賞金総額428万9970ユーロ/室内ハードコート)の男子シングルス3回戦で、第1シードのラファエル・ナダル(スペイン)がジョーダン・トンプソン(オーストラリア)を6-1 7-6(3)で下して準々決勝に駒を進め、これまで彼の手のから逃げ続けているタイトルを追うレースを継続させた。

 ナダルはATPマスターズ1000の大会での35勝を含むツアー通算86タイトルを獲得しているが、13年前にパリのベルシー室内アリーナで至った唯一の決勝では敗れていた。

 第2セットで持てる力を発揮し始めたトンプソンは、ダウン・ザ・ラインに何本かの強力なウィナーを決めて6-5からセットポイントを掴んだ。まずまずのセカンドサーブのあと、ナダルは長いラリーの末にそのピンチを凌いだ。

「彼はいいプレーをしていたから、(第2セットで競ったことについては)彼を褒めるしかないよ。彼はサービスで非常にうまくコースを変え始め、適切なところに打ち込んできた」とナダルは振り返った。「それに彼はベースラインでの動きも非常に速く、とても難しいボールを返してきた」。

 しかしトンプソンは次のポイントを落とした際にフラストレーションからラケットを投げ、ナダルは鋭いバックハンドボレーを決めて勝負をタイブレークに持ち込んだ。

 ノーシードから勝ち上がってきたトンプソンはタイブレークでの3度目のサービスエースでマッチポイントを凌いだが、次のチャンスでナダルは相手をコート後方に押しやり、トンプソンのフォアハンドがネットにかかって決着がついた。

 水曜日にツアーでマッチ1000勝を挙げた史上4人目の男子プレーヤーとなったナダルは次のラウンドで、予選勝者のノルベルト・ゴンボス(スロバキア)を7-5 6-2で破って勝ち上がった第9シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)と対戦する。

「彼は常に上達し続けている。今年の彼はニューヨーク(USオープン)でふたたび準決勝に進出し、ロラン・ギャロスでも準々決勝に至った」とナダルは同胞を称賛した。「彼は素晴らしいプレーをしている」。

 それでもナダルはカレーニョ ブスタに対して6戦全勝の対戦成績を誇り、今年すでに彼のことを2度倒している。

 第4シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)はアドリアン・マナリノ(フランス)を7-6(11) 6-7(7) 6-4で倒すのに、3時間を必要とした。

 最初の2セットの双方でズベレフはセットポイントを凌いだが、それからマナリノがタイブレーク6-7からのマッチポイントを凌いで第2セットを賢いボレーで奪取した。第3セット第9ゲームでブレークを果たしたズベレフは、次のゲームで30-40からのブレークポイントをセーブした末にふたつのサービスエースを決めて試合を終わらせた。彼はこの試合で、総じて19本のサービスエースを記録した。

 ズベレフは準々決勝で、グランドスラム大会を3度制した実績を持つスタン・ワウリンカ(スイス)と対戦する。第12シードのワウリンカはこの日、前週のウィーンで今季トップのツアー5タイトル目を獲得した第5シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)を1-6 6-4 6-3で退けた。ズベレフは今年のオーストラリアン・オープン準々決勝を含め、ワウリンカとの過去3対戦のすべてで勝者となっている。

 そのほかの試合では、第3シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)、第6シードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)、第10シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)、ユーゴ・アンベール(フランス)が勝ち上がり、ベスト8が出揃った。

 準々決勝では、メドベージェフがシュワルツマンと、ラオニッチはアンベールと顔を合わせる。

 新型コロナウイルス(COVID-19)の感染を抑える目的でフランスで実施されているロックダウン(都市封鎖)のため、大会は無観客で開催されている。(APライター◎ジェローム・パグマイア/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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