国際テニス連盟などが10月に『メンタルヘルスサミット』の開催を計画「我々はプレーヤーのためにいる」
1年遅れでの開催となる世界的なスポーツの祭典「東京オリンピック2020テニス競技」(東京都江東区・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コート/7月24日~8月1日/ハードコート)の大会期間中、国際テニス連盟(ITF)のデビッド・ハガティ会長はアスリートのメンタルヘルスの問題についての高まる議論にも取り組んでいだ。
世界ランク2位の大坂なおみ(日清食品)は今年のフレンチ・オープンを棄権したあと、メンタルヘルスの問題に対処するため2ヵ月のオフを取っていた。
「実際に私はロラン・ギャロスの前、話をするためになおみのチームと連絡を取りました。彼らがここにいるときも同じように、会話を続けていました」とハガティ会長は明かした。
「プレーヤーの健康とメンタルヘルスの問題は、我々にとって重要です。我々はプレーヤーのためにここにいるのであり、ツアーも同様です」
ハガティ氏によると、ITFは10月に国際オリンピック委員会(IOC)やその他の関係者らと一緒にメンタルヘルスサミットを主催する予定になっている。
フレンチ・オープン開幕前の5月下旬、大坂はメディアと話すことで心に疑念が植え付けられると言って大会中は記者たちと話さない意向を表明した。そして彼女はパリで1回戦に勝ったあと、選手に義務付けられている試合後の記者会見をスキップした。それに対して大坂は1万5000ドルの罰金を科され、さらにメディアを避け続ければ出場停止処分を受けることもあり得るとグランドスラム大会責任者から警告された。
その翌日に大坂は精神衛生の問題に対処するための休息が必要と判断してフレンチ・オープンを棄権し、過去にうつ状態に陥っていたことを明かしていた。彼女はウインブルドンも欠場したがオリンピックでプレーに戻り、戦った3試合のあとにはメディアとも話した。彼女はオリンピックの3回戦で、マルケタ・ボンドルソバ(チェコ)に敗れた。
次に大坂が出場を予定している大きな大会は、ディフェンディング・チャンピオンとして臨むUSオープンとなっている。
「USTA(全米テニス協会)やなおみがどのように計画しているかについて、私は何も知りません。いずれにしても彼らは、情報に基づいたよりよい判断をするでしょう」とハガティ氏は語った。(APライター◎アンドリュー・ダンプ/構成◎テニスマガジン)
写真◎Getty Images
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