「ここで起きた“間違い”はフランスでは起きないはず」ジョコビッチ問題を振り返るズベレフ [オーストラリアン・オープン]

1回戦でダニエル・アルトマイヤーとのドイツ対決を制したアレクサンダー・ズベレフ(Getty Images)


 今年最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦1月27~30日/ハードコート)の男子シングルス1回戦で第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)がダニエル・アルトマイヤー(ドイツ)を7-6(3) 6-1 7-6(1)で倒し、試合後にノバク・ジョコビッチ(セルビア)の問題について語った。

ノバク・ジョコビッチ(セルビア)について、この1、2週間に起きたことをどう見ている?

「大会前の記者会見で話したと思うけど、誰にとっても難しい問題だ。特に本人にとってはね。彼はビザを持っていたんだ。でも、ここに到着してから取り上げられた。それから裁判に勝訴して練習して、自分の宿泊先に泊ることができた。でも今はセルビアに帰国してしまった。これについて正しいことをコメントするのは難しい。でも、僕の考えではオーストラリアは多くの犠牲を払ってきた。2年近くもロックダウンされてきたんだ。それを考えると、1年前の大会絵の厳しい隔離ルールも理解できる。僕は昨年の大会時に、1秒たりとも不満を言わなかった。すべてを完璧に理解していたからね」

「大会ディレクターのクレイグ・タイリーはこの2年間でかなり寿命が縮んだと思う。その代わり素晴らしい仕事をしてくれた。国が完全に閉鎖している状況で大会を開催し、今年も開催するには、死ぬほど努力してくれたんだと思う。彼のやってきたことは称賛に値する」

「その一方で今回のことについて話すのは難しい。僕はオーストラリアン・オープン大会運営側の視点も、オーストラリア政府の考えも理解できる。それと同時に、ノバクがここへ来る前にビクトリア州とオーストラリア政府がもっとコミュニケーションを取らなければいけなかったと思う。政府が彼のビザを承認しなければ、何も問題はなかったはずだ」

「ノバクが現在置かれている立場は非常に難しいものだ。全世界が彼について話題にしているんだからね。世界中が史上最高のアスリートに関してかなりネガティブに話している。これはとても難しい状況だと思う」

「だから、最初の対応をどうすべきだったのかをはっきりさせるべきだと思う。彼を入国させるべきだったか否か。もし、ワクチンを接種していない選手がオーストラリアには滞在すべきでないと言うなら、彼はここに来るべきじゃなかった。それで終わりさ。そうすれば、この大きなドラマは起きなかったはずだ。世界中の人々が彼について話していることに関しては同情している」

フランス政府と政治家たちはワクチン無しではフレンチオープンも、他のスポーツ大会も出られないことを決めたようだ。ジョコビッチは他のすべての選手はどうすべきか、決断しなければならないだろう。

「まず、そのニュースは今初めて聞いた。教えてくれてありがとう。何が起きるのかは明らかだ。ワクチン未接種の選手はフレンチオープンでプレーできない。事前に皆に周知されており、免除はあり得ないと思う。それでOKだ。すべての国が自分たちのルールを決める権利があるからね」

「ワクチンを接種するかどうかは、すべての人が自分で決める権利があるという意見に賛成だ。その選択権は与えられるべきだ。でも、僕はここに座っていて大会でプレーする。だから、この問題で僕について話す必要はないよね。最初からクリアになっていれば、問題ない。ここで起きた間違いは、フランスでは起こらないだろう」

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写真◎Getty Images

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