ルブレフがオジェ アリアシムに競り勝ち約1年ぶりの優勝、モルチャノフとのダブルスも制して2冠達成 [ATPマルセイユ]

写真はABN AMROワールド・テニスでのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「オープン13プロバンス」(ATP250/フランス・マルセイユ/2月14~20日/賞金総額62万2610ユーロ/室内ハードコート)の男子シングルス決勝で第2シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)が第3シードのフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)に7-5 7-6(4)で競り勝ち、ATPツアーの同種目でキャリア9度目の優勝を遂げた。

 この勝利によりルブレフは、オジェ アリアシムとの対戦成績を3勝1敗とした。ふたりは前週のロッテルダム準決勝で顔を合わせたばかりで、そのときはオジェ アリアシムが6-7(5) 6-4 6-2で勝っていた。

「2018年の初対戦から、フェリックスとのすべての戦いにはドラマがあった」とルブレフは試合後のオンコートインタビューで振り返った。この日に先立ち、ルブレフとオジェ アリアシムの対戦は必ずタイブレークを含むフルセットの接戦だったのだ。

「すべての対戦で、少なくとも1セットは7-6にもつれていた。そして今や彼は世界最高峰の選手のひとりだ。今季は特に、彼はいま最高潮だ。彼とコートを分かち合い、こんなふうな素晴らしい決勝を戦うことができて光栄だったよ」

 昨年3月にロッテルダムでタイトルを獲得したあと、ルブレフはATPマスターズ1000のモンテカルロとシンシナティに加えATP500のハレでも決勝で敗れていた。この日の戦いも決して楽なものではなかったが、この日のルブレフは重要な瞬間にメンタル的な強さを示して見せた。

「自分のレベルを引き上げなければならなかった。さもなければフェリックス相手に勝つチャンスはないからね。(第2セット)5-4から彼はさらにいいプレーをし始め、ファイナルセットにもつれ込むだろうと思ったよ。でも僕も何とか自分のレベルを上げることができたんだ。終わってみれば、非常に厳しい戦いだった」とルブレフは話した。

 決勝に至るまでのルブレフは、すべての試合でフルセットの戦いを強いられていた。

 一方で決勝までの全試合をストレートで勝ち上がっていたオジェ アリアシムは決勝後の記者会見で、「勝負を分けたのはわずかなことだった。第2セットではセットポイントも握ったしね。ただそこで彼はダウン・ザ・ラインに素晴らしいバックハンドを打ってきたんだ…。本当に数ポイントの差だったよ。今日は厳しい戦いになるだろうと感じていた。感情的にも肉体的にも難しかった。決勝で敗れるのは残念だ。でも世界最高峰の選手が相手なのだから仕方ないさ。彼は伊達に世界7位の訳じゃない。僕が勝つこともあれば、負けることもあるだろう」と語った。

「(7-6(4) 7-6(5)で勝った)ロマン・サフィウリン(ロシア)との試合は厳しかった。多くのラリーがあった。試合後にはフィジカル的にダメージを受けていると感じたけど、問題はなかった。一連の大会も終盤に差し掛かり、その前には肉体的要求の厳しいオーストラリアでの試合があった訳だから疲労は仕方ない。次のドバイはどうするか、チームと話し合うよ。賢く日程を組まなければならない。僕の目標はマスターズ1000の大会で昨季よりいいプレーをすることなんだ」

 ルブレフはこのあとデニス・モルチャノフ(ウクライナ)と組んで参戦したダブルスの決勝に臨み、第2シードのレイブン・クラーセン(南アフリカ)/マクラクラン勉(イカイ)を4-6 7-5 [10-7]で倒して2冠を達成した。

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写真◎Getty Images

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