生まれ変わったデビスカップにプレーヤーたちの評価は賛否両論
リフォームされた男子テニスの国別対抗戦、「デビスカップ by Rakuten ファイナルズ」(スペイン・マドリッド/11月18~24日/室内ハードコート)は半分以上すぎたところで、称賛と批判の両方を引き出している。
試合はエキサイティングで、観客はスリルを楽しんでいる。その一方で、夜の部が終わるのが遅いこと、またルールの抜け穴がプレーヤーたちを煩わせていた。
120年近くも世界各地で1年を通して数回に分ける形でデビスカップを行ってきたあと、大会はある投資グループに売られた。そしてデビスカップはより興味と収益を引き出せるようにするため、1週間に渡って一都市で開催される大会へと濃縮された。
プレーのスリル自体は、期待を裏切らなかった。前年優勝国のクロアチアは大会2日目にグループ・ステージで大会からはじき出され、デビスカップでもっとも成功をおさめている国であるアメリカもグループ戦を突破することができなかった。ノックアウト・ステージ、つまり勝ち上がった8チームによる決勝トーナメントは木曜日の夜にスタートした。
しかし選手たちからのこの新方式のデビスカップへの評価は、今のところ賛否両論だ。試合数は「5」から「3」に、そして5セットマッチから3セットに縮小されはしたが、対戦を終了するのにかかる非常に長い時間をうれしく思っている者はほぼひとりもいなかった。午前0時以降に終わった試合の中でもっとも遅かったのはイタリア対アメリカの午前4時4分で、これはテニス史上で2番目に遅い試合終了時間となる。
「もう自分たちがどこにいるのか、何時なのか、何曜日なのかもわからない」とアメリカのマーディ・フィッシュ監督は試合後にコメントした。
それ以外にも3試合を終えるのに9時間以上を要した対戦もあり、午前の試合が夜の部の開始時間に食い込んで大きな遅延を生み出していた。
「我々選手たち、スタジアムに来てくれた観客たちにとって、それは大きな問題だ」と世界ランク1位のラファエル・ナダル(スペイン)は指摘した。「それがあるから厄介なんだ。僕にとっては、それが唯一のネガティブな点だよ」。
開催者は迅速に行動を起こし、試合終了が異様に遅くなることを避けるために試合開始時間を早めると木曜日に発表した。
午前の部と午後の部の開始時間は金曜日から30分前倒しとなり、新しい開始時間は現地10時半、夕方は17時半からとなった。加えて第1シングルス終了から第2シングルスが開始するまでの待ち時間は20分から10分に減らされ、ダブルスの試合は第2シングルスが終わってから30分以内でなければならないということになった。これは第2シングルスをプレーした選手がダブルスもプレーする構成の国にとっては、やや厳しいスケジュールとなる。
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