ティームが2時間47分の激戦の末にジョコビッチに勝利 [Nitto ATPファイナルズ]

 一方のティームは――これに先立つ3勝は得意のクレーコートでだったとはいえ――ここ5対戦で4度、ジョコビッチを倒したことになる。

 ここまでの今大会で最高の試合となったこの対戦で、ジョコビッチはティームを抑え込むのにアンフォーストエラーの数わずか2本というほとんど完璧なプレーをしなけれなならなかった。

 65分を要した第1セットだけで、日曜日にプレーされたジョコビッチのベレッティーニに対するストレート勝ちの試合全体よりも長かったのである。

 しかしティームのアグレッシブなショットは、そのあとに実を結んだ。彼は第2セットで直ちにジョコビッチのサービスゲームをブレークして2-0とリードし、また第3セットの出だしにもブレークを果たした。

 第3セットでのジョコビッチはブレークバックして3-3と追いつき、それから第10ゲームではマッチポイントを握る寸前まで迫った。30-30からティームのフォアハンドは最初アウトとコールされたが、ビデオによるレビューでラインにかかっていることが判明したのである。

 そのゲームをキープして5-5としたティームは、それからジョコビッチのサーブをラブゲームで破って王手をかけた。しかジョコビッチはすかさずブレークし返し、勝負はタイブレークに持ち込まれたのだった。

 最後のポイントでジョコビッチのフォアハンドがネットにかかって試合に終止符が打たれたとき、ティームはコートの上に仰向けに倒れて喜びを表現した。それに対して敗れたジョコビッチは、彼に向け親指を上げて見せた。

準決勝進出一番乗りを決めたドミニク・ティーム(オーストリア)
LONDON, ENGLAND - NOVEMBER 12: Dominic Thiem of Austria celebrates victory after his singles match against Novak Djokovic of Serbia during Day Three of the Nitto ATP World Tour Finals at The O2 Arena on November 12, 2019 in London, England. (Photo by Julian Finney/Getty Images)

「彼は非常に勇敢なテニスをプレーした。彼はブレークを狙いにいっていた」とジョコビッチは相手を称えた。「彼に敬意を表し、おめでとうと言わなければならない。彼は、本当に素晴らしい試合をしたのだから」。

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