[浜松ウイメンズオープン] マッチレポート⑤ ダブルス決勝「E・チョン/A・スチアディ vs 本藤咲良/上田らむ」(大会提供レポート)
○1エウディス・チョン/アルディラ・スチアディ(香港/インドネシア)[1] 6-3 6-4 ●10本藤咲良/上田らむ(マサスポーツシステム/ノア・インドアステージ)
今大会のダブルスを制したのは、今季からペアを組み、これが6大会目の出場という第1シードのエウディス・チョン(香港)/アルディラ・スチアディ(インドネシア)。すでにITF(ツアーの下部レベル大会郡)で3つのタイトルを獲得している実力を、浜松でも発揮した。
ペアを組むのは今季からだが、実は二人は、10年来の親友だという。「ジュニアの頃からお互いを知っている。プレー的にも合っているし、友人なので考えもわかる」というだけあり、コート上でも連携は抜群。今大会でもセットを落とすことなく、決勝まで勝ち上がっていた。
決勝でも、第1セットを奪い、第2セットも5-1と大きくリードしたとき、試合は決したかに思われた。しかしここから、本藤咲良(マサスポーツシステム)/上田らむ(ノア・インドアステージ)の日本人ペアが意地を見せる。5-4まで追い上げるが、最後は第1シードが、ダブルスの教本のような盤石のプレーでゴールテープを切った。
この大会に出場したのは、二人ともに単複あわせて今回が初。浜松オープンでの経験を、「大会の運営が素晴らしい」、「会場からホテルが近いのはありがたいし、インドアのコートがあるのもいい」と振り返る。そして二人が声を揃えたのが、「こんなにたくさんのお客さんが見に来てくれるなんて!」というファンへの感謝への想い。観客が生み出す熱気により、よいパフォーマンスが引き出されたと、両者ともに表情をほころばせた。
「目標は、来年のグランドスラムに出られるくらいランキングを上げること」という二人にとって、この大会の優勝も、世界へ羽ばたく重要な足がかりになる。
※写真は左から上田らむ(ノア・インドアステージ)、本藤咲良(マサスポーツシステム)、アルディラ・スチアディ(インドネシア)、エウディス・チョン(香港)
写真提供◎浜松ウイメンズオープン実行委員会
撮影◎てらおよしのぶ
著者◎内田暁:浜松ウイメンズオープンオフィシャルライター
編集プロダクション勤務を経て、2004年にフリーランスのライターに。ロサンゼルス在住時代に、テニスや総合格闘技、アメリカンフットボール等の取材を開始。2008年に帰国後はテニスを中心に取材し、テニス専門誌『スマッシュ』や『スポーツナビ』『スポルティーバ』等のネット媒体に寄稿。その他、科学情報の取材/執筆も行う。近著に、錦織圭の幼少期から2015年全米OPまでの足跡をつづった『錦織圭 リターンゲーム:世界に挑む9387日の軌跡』(学研プラス)や、アスリートのパフォーマンスを神経科学(脳科学)の見地から分析する『勝てる脳、負ける脳 一流アスリートの脳内で起きていること』(集英社)などがある。
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