ジュニア時代から立場が逆転、シフィオンテクがポタポワとのツアー初対決でキャリア最短40分の圧勝 [フレンチ・オープン]

写真は試合後に握手を交わすイガ・シフィオンテク(ポーランド/右)とアナスタシア・ポタポワ(ロシア)(Getty Images)


 シーズン2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月26日~6月9日/クレーコート)の女子シングルス4回戦で第1シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド)がアナスタシア・ポタポワ(ロシア)を6-0 6-0で圧倒し、ツアーレベルでキャリア最短の僅か40分でベスト8進出一番乗りを決めた。

 普段のツアーでも圧勝することが少なくないシフィオンテクだが、この試合では12ゲームの58ポイント中10ポイントしか落とさない完勝だった。

 ふたりは今回がツアーレベルの初対決だったが、12歳以下のジュニア時代から何度か試合を重ねてきた関係だった。その年代のポタポワはもっとも期待された有名な選手で、当時最大のライバルはオルガ・ダニロビッチ(セルビア)だった。

 特に2014年オレンジボウル14歳以下準決勝ではポタポワがマッチポイントを凌いだ末に6-2 3-6 7-6(6)で接戦を制し、シフィオンテクはコートに倒れ込んですすり泣いた。18歳以下では2016年全仏ジュニア準々決勝で顔を合わせ、ポタポワが4-6 6-3 6-0で勝っていた。

 試合後の記者会見でジュニア時代のポタポワに対する敗戦が心の奥にあるのかと聞かれたシフィオンテクは、「ノー」と即答した。

「もちろん時代は変わるものだと少しは思った。彼女(ポタポワ)はいつも私をやっつけていたことを覚えているから。彼女に勝った記憶はないし、いくつか辛い敗戦を経験したわ」

「正直に言ってそのことについて考える意味はないけど、そんなふうに思ったの。ほんの2秒くらいだったけど、それからは自分の仕事に集中した。それが自分のできる最善のことだから」

 この10年でもっとも変わったのは何かと聞かれると、シフィオンテクは手で安定した45度の上昇軌道を描きながら「私の上達はこんな感じだったかしら」と答えた。

「立ち止まったことは一度もないから、自分自身とこの地位を築くためにつぎ込んできた努力を誇りに思っている。すべてが変わった。私を年齢を重ね、テニスがうまくなっているしね」

 3年連続4度目の優勝を目指すシフィオンテクは次のラウンドで、予選勝者のダニロビッチを6-4 6-2で破って勝ち上がった2019年大会準優勝者で第5シードのマルケタ・ボンドルソバ(チェコ)と対戦する。

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写真◎Getty Images

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