シナーがグランドスラム大会マッチ12連勝で初の準決勝進出、ジョコビッチの棄権で世界1位も確定「特別な瞬間」 [フレンチ・オープン]

写真はグランドスラム大会マッチ12連勝で初のベスト4進出を決めたヤニク・シナー(イタリア)(Getty Images)


 シーズン2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月26日~6月9日/クレーコート)の男子シングルス準々決勝で第2シードのヤニク・シナー(イタリア)が第10シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)を6-2 6-4 7-6(3)で退け、同大会で初めてベスト4に進出した。

 快調に2セットを連取したシナーは第3セット4-4からブレークしたあとのサービング・フォー・ザ・マッチで初のサービスダウンを喫したのが恐らく唯一の躓きで、もつれ込んだタイブレークで迎えた最初のマッチポイントをものにして2時間29分で試合を締めくくった。

 1月にオーストラリアン・オープンでグランドスラム初タイトルを獲得したシナーは、四大大会での連勝を「12」に伸ばした。

「とてもうれしい。僕たちは何度か対戦しているから、どのような展開になるかはある程度予想できる。特に最初の2セットは安定したパフォーマンスができた」とシナーは試合後のオンコートインタビューで語った。

「キープすれば勝利のゲームで少しプレッシャーを感じてしまったけど、普通のことでありそれがテニスだ。そのあとにいいプレーができたし、準決勝に進出できて満足している」

 試合中に2年連続4度目の優勝と歴代単独トップとなる25回目のグランドスラム制覇を目指していた第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が右膝のケガを理由に準々決勝を棄権したため、この時点でシナーがATPランキング史上初のイタリア人ナンバーワンになることが決定した。

 ジョコビッチが大会後も世界ランク1位の座を維持するためには、少なくとも決勝に進む必要があった。

 オンコートインタビューを担当した元テニスプレーヤーのファブリス・サントーロ(フランス)にそのことを告げられたシナーは控えめな笑顔を浮かべながら観客の歓声に応えたあと、「何と言えばいいか…。まず第一に、世界1位になることは全選手の夢だ。一方でノバクがここでリタイアしたのは残念なことだ。彼が早く回復することを願っている」と話した。

「僕にとって特別な瞬間だ。それを皆さんと一緒に、特に母国イタリアでテレビを観ている人たちと共有できて凄くうれしい」

 シナーは次のラウンドで、第9シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)を6-3 7-6(3) 6-4で破って勝ち上がった第3シードのカルロス・アルカラス(スペイン)と対戦する。

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写真◎Getty Images

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