フィスがチリッチを倒して本戦初勝利「少し複雑な試合だった」 [パリ・マスターズ]

写真はアルトゥール・フィス(フランス)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「ロレックス・パリ・マスターズ」(ATP1000/フランス・パリ/10月28日~11月3日/賞金総額694万6835ユーロ/室内ハードコート)の男子シングルス1回戦で、20歳のアルトゥール・フィス(フランス)が2014年USオープン優勝者で元世界ランク3位のマリン・チリッチ(クロアチア)を7-6(5) 6-4で退け本戦初勝利を挙げた。

 5-6からブレークバックして持ち込んだタイブレークを制して第1セットを先取したフィスは第2セット4-0から4-3まで追い上げられたが、残りのサービスゲームをきっちりキープして1時間34分で試合を締めくくった。

「少し複雑な試合だった。最初は緊張していた。第1セットを取るのに苦労し、第2セットも簡単ではなかった。だから勝ち抜くことができてうれしいし、ホッとしたよ。ここでは(本戦で)一度も勝ったことがなかったからね」とフィスは試合後にコメントした。

「彼(チリッチ)はグランドスラム大会で優勝し、長い間トップ10にいた偉大なチャンピオンだ。彼はとてもいいプレーをするし、ボールに触りさえすれば僕を苦しめた。僕は戦術を見つけ、少し違ったプレーをしなければならなかった」

 フィスは次のラウンドで、第16シードのロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)を6-4 6-2で破って勝ち上がったヤン レナード・ストルフ(ドイツ)と対戦する。

 この日は2回戦が4試合行われ、第2シードのカルロス・アルカラス(スペイン)、第10シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)、ジョーダン・トンプソン(オーストラリア)、フランシスコ・セルンドロ(アルゼンチン)が16強入りを決めた。

 上位8シードは1回戦がBYEで免除されており、アルカラスはこの試合が初戦だった。第6シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)がセルンドロに6-7(6) 6-7(5)で、第7シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)はトンプソンに6-7(3) 6-3 4-6で敗れ、それぞれ初戦でシードダウンを喫した。

 そのほかの試合では第9シードのアレックス・デミノー(オーストラリア)、第13シードのオルガ・ルーネ(デンマーク)、ジャック・ドレイパー(イギリス)、ベン・シェルトン(アメリカ)、カレン・ハチャノフ(ロシア)、アレクセイ・ポプリン(オーストラリア)、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したジョバンニ・エムペシ ペリカール(フランス)、アレックス・ミケルセン(アメリカ)、ラッキールーザー(予選決勝で敗れたが欠場者が出たため本戦出場権を得た選手)のジズー・ベルグス(ベルギー)が2回戦に駒を進めた。

 前週のバーゼルでキャリア最大のタイトルを獲得した21歳のエムペシ ペリカールが第14シードのフランシス・ティアフォー(アメリカ)に6-7(5) 7-6(4) 6-3で逆転勝利をおさめ、20歳のミケルセンは第12シードのフベルト・フルカチュ(ポーランド)を6-1 6-3で倒してそれそれシードダウンを演じた。

 また今大会に第1シードで出場予定だったヤニク・シナー(イタリア)が体調不良で棄権したため予選決勝で敗れたアルトゥール・カゾー(フランス)がラッキールーザーで本戦に繰り上がり、初戦となる2回戦でシェルトンと対決することになった。

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写真◎Getty Images

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