フォンセカが全勝優勝でシナー&アルカラスに続く3人目の18歳王者に [Next Gen ATPファイナルズ]

写真は第7代チャンピオンに輝いたジョアン・フォンセカ(ブラジル/右)と準優勝のラーナー・ティエン(アメリカ)(Getty Images)


 今年から20歳以下で争われることになった若手男子選手のトップ8対決「Next Gen ATPファイナルズ」(ネクストジェンATPファイナルズ/サウジアラビア・マッカ州ジッダ/12月18~22日/賞金総額205万ドル/室内ハードコート)の決勝で、第8シードのジョアン・フォンセカ(ブラジル)が第5シードのラーナー・ティエン(アメリカ)を2-4 4-3(8) 4-0 4-2で退け第7代チャンピオンに輝いた。

 18歳の選手が同大会で優勝したのは2019年大会のヤニク・シナー(イタリア)と21年大会のカルロス・アルカラス(スペイン)に次ぐ3人目で、フォンセカは史上2番目に若い王者となった。

 2017年に創設されたこの大会は、世界トップ8によるシーズン末のエリート大会「Nitto ATPファイナルズ」(イタリア・トリノ/11月10~17日/室内ハードコート)の若手版となる。

 今大会は出場権を争うレースランキング(Race to Jeddah)の上位8人が2つのグループに分かれてラウンドロビン(総当たり戦)を行い、上位2名ずつが決勝トーナメントに進出する形式となっている。試合は4ゲーム先取の5セットマッチやノーアドバンテージなど、大会独自のルールが採用されている。

 オープニングゲームで唯一のブレークを喫したフォンセカは第1セットを落としたが、第2セットのタイブレークで7-8のピンチを凌ぐと最終的に続く3セットを連取して1時間27分で歓喜の瞬間を迎えた。ふたりはラウンドロビン第2戦で対戦し、フォンセカが4-0 4-0 1-4 4-2で勝っていた。

「試合前は本当に緊張していた。凄く難しい試合になるだろうと思っていた。ラーナーとは(2023年の)USオープン・ジュニア決勝で対戦した(4-6 6-4 6-3でフォンセカの勝利)ことがあり、彼のプレーを知っているからね」とフォンセカは試合後にコメントした。

「正直に言って、第2セットをどうやって取ったのかわからない。とにかく力強いサービスゲームをしようと心掛けていた。最初は緊張しすぎていてベストなプレーができていなかった。でも第2セットを取ってからは別人になった。僕はアグレッシブになり、彼は少し硬くなった。第4セットはとにかくベストを尽くし、勝つことができたんだ」

 最後に今大会の出場権を獲得したフォンセカは2月のリオデジャネイロと4月のブカレストで8強入りするなどツアーレベルで7勝7敗の戦績を残し、世界ランクを700位台から自己最高の145位まで上げて今大会を迎えていた。

 チャレンジャー大会で3勝を挙げるなどして出場権を掴んだティエンはフォンセカに2敗を喫したが、アルトゥール・フィス(フランス)、アレックス・ミケルセン(アメリカ)、ヤクブ・メンシク(チェコ)を倒して同大会でトップ3シードに勝った初の選手となった。

「素晴らしい1週間だった。望んでいたような終わり方じゃなかったけど、自分を誇りに思う。今年の躍進ぶりには本当に満足している」とティエンは大会を振り返った。

「今週は本当にいいテニスができたと思うから、この敗北で落ち込まないようにしたい。来年が楽しみだよ」

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

写真◎Getty Images

Pick up

Related

Ranking of articles