2連覇達成のシナーがチームと今季限りでコーチ職を退く予定のケーヒル氏に感謝「この優勝をあなたと分かち合えて本当にうれしい」 [オーストラリアン・オープン]

写真は2連覇を達成したヤニク・シナー(イタリア/中央)(Getty Images)


 シーズン最初のグランドスラム大会「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・ビクトリア州メルボルン/本戦1月12~26日/ハードコート)の男子シングルス決勝で、第1シードのヤニク・シナー(イタリア)が第2シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)を6-3 7-6(4) 6-3で退け2連覇を達成した。

 3-3から3ゲームを連取して第1セットを先取したシナーはタイブレークの末に第2セットも連取し、最終的に一度もブレークポイントに直面することなくは2時間42分で勝利を決めた。

 昨年10月の上海から負け知らずのシナーは、連勝を「21」に伸ばして王座を防衛した。シナーが四大大会でタイトルを獲得したのは、昨年のUSオープンに続いてキャリア3度目となる。

 シナーがチームと喜びを分かち合っている中、5セットで惜敗した2020年USオープンと昨年のフレンチ・オープンに続く3度目のチャンスも逃したズベレフはベンチで涙に暮れていた。

 表彰式で優勝杯を受け取ったシナーはスピーチでズベレフを気遣う言葉を述べ、「あなたは素晴らしい選手で、素晴らしいチームに支えられている。すべての選手たちや指導者たちはあなたが選手としても人間としても如何に強い選手であるかを知っているから、自分のことを信じ続けて欲しい」と励ました。

「この調子で頑張ってもらいたい。僕たち全員が近い将来にあなたが優勝できると信じている」

 3回戦進出を決めたあとにシモーネ・バニョッツィ(イタリア)とともにシナーを指導するダレン・ケーヒル(オーストラリア)が今季限りでチームを離れることを明かしていたシナーは、「この地位に立つために僕たちは多くの努力を重ねてきた。皆とこの瞬間を共有できて素晴らしい気分だ」とチームに感謝の意を述べた。

「ダレン、あなたにとって恐らくこれがコーチとして最後のオーストラリアン・オープンになるだろう。この優勝をあなたと分かち合えて本当にうれしい」

 試合後の記者会見では昨年のドーピング違反(異議申し立てが認められ無実となった)の件に言及するメディアもあったが、「いつも言っているように、やましいことはないとはっきりわかっているから僕はプレーを続けている」とシナーは答えた。

 この件に関しては世界アンチドーピング機構(WADA)がスポーツ仲裁裁判所(CAS)に控訴しており、非公開の審理が4月16日と17日にスイス・ヴォー州ローザンヌのCAS本部で開催される予定になっている。

「コメントするのは難しい。現時点ではそのことについては考えていない。ここでまた素晴らしい活躍をしたばかりだし、今はこの瞬間を楽しみたい」

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写真◎Getty Images

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