19歳エアラが全豪女王キーズを倒す大金星で4回戦へ、フィリピンの歴史を塗り替える勝利「パパとママに電話するのが待ちきれない」 [マイアミ・オープン]

写真はアレクサンドラ・エアラ(フィリピン)(Getty Images)


 WTAツアー公式戦「マイアミ・オープン」(WTA1000/アメリカ・フロリダ州マイアミ/3月18~30日/賞金総額896万3700ドル/ハードコート)の女子シングルス3回戦で、ワイルドカード(主催者推薦枠)を得て参戦した19歳のアレクサンドラ・エアラ(フィリピン)が第5シードのマディソン・キーズ(アメリカ)を6-4 6-2で倒す番狂わせを演じた。

 キーズは第2ゲームから6回連続でブレークが続いたあと4-5から4度目のサービスダウンを喫して第1セットを落とし、エアラが第2セット2-2から最後の4ゲームを連取して1時間27分でキャリア最大の勝利をもぎ取った。

 2022年全米ジュニア優勝者のエアラはフィリピンのスポーツ一家出身で、13歳のときからスペイン・マヨルカ島マナコールにあるラファ・ナダル・アカデミーで腕を磨いてきた。

 2回戦で第25シードのエレナ・オスタペンコ(ラトビア)に7-6(2) 7-5で競り勝った世界ランク140位のエアラは1975年にWTAランキングが始まってからトップ30の選手に勝った初のフィリピン人選手となっていたが、今度は対トップ10初勝利をマークして母国の歴史を塗り替えた。

「凄くうれしい。今は(TVで)観てくれている両親のことを考えている。パパとママに電話するのが待ちきれないわ」とエアラは試合後のオンコートインタビューで語った。

「彼女が強打で攻撃してくることはわかっていた。私はとにかく集中して黙々とプレーし、謙虚であり続けた」

 今シーズンのキーズは1月にオーストラリアン・オープンでグランドスラム初優勝を果たすなどマッチ19勝を挙げて3回戦に臨んだが、ウィナー(22本)の倍以上となる51本のアンフォーストエラーを犯して3敗目を喫した。

「自分が素晴らしいプレーをしたとは思わないけど、彼女(エアラ)は本当にいいプレーをしていたと思う」とキーズは試合後にコメントした。

「残念だけど、テニスではそういうこともある。今日はサービスがあまりよくなかったし、少し元気が出なかった。そんな状態ではパワーをうまく吸収してしつこく返球してくる選手が相手に勝つのは難しい」

 金星を挙げたエアラは次のラウンドで、第20シードのクララ・タウソン(デンマーク)を6-3 7-6(3)で破って勝ち上がった第10シードのパウラ・バドーサ(スペイン)と対戦する。

 バドーサは第2セットでメディカルタイムアウトを取るなど背中に問題を抱えている様子を見せており、試合後には誰かにラケットバッグを運ぶよう頼むなど体調面が懸念されている。

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写真◎Getty Images

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