いとこ対決の決勝を制した世界204位バシュロがマスターズ史上もっとも低いランキングでツアー初優勝「現実だとは思えない」 [ロレックス上海マスターズ]

写真はATPマスターズ1000の舞台でツアー初優勝を飾ったヴァランタン・バシュロ(モナコ)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「ロレックス上海マスターズ」(ATP1000/中国・上海/10月1~12日/賞金総額919万3540ドル/ハードコート)の男子シングルス決勝で予選から勝ち上がってきたヴァランタン・バシュロ(モナコ)がアルトゥール・リンデルネック(フランス)に4-6 6-3 6-3で逆転勝利をおさめ、ATPマスターズ1000の舞台でツアー初優勝を飾った。

 ふたりはいとこ同士で、テキサスA&M大学の先輩後輩という関係でもある。ワンブレークずつでセットを分け合ったあとバシュロは第3セットで2-0とリードし、5-3からのレシーブゲームで迎えた2度目のチャンピオンシップポイントをものにして2時間14分で勝利をもぎ取った。

 26歳のバシュロは今大会までツアーレベルで1勝しかしたことがなかったが、ATP(男子プロテニス協会)が創設された1990年以降のマスターズ史上もっとも低い世界ランク204位で決勝進出を果たした末にツアーでタイトルを獲得した初のモナコ人選手となった。

「現実だとは思えない。いま何が起きているのかまったくわからない。夢を見ている訳でもないし、ただただ信じられない…」とバシュロは試合後に語った。

「ここ2週間のパフォーマンスには本当に満足している。キャリアの初期から僕を支えてくれたすべての人たちにお礼を言いたい」

 30歳のリンデルネックがATPツアーの同種目で決勝に進出したのはタナシ・コキナキス(オーストラリア)に7-6(6) 6-7(5) 3-6で敗れた2022年1月のアデレード以来で2度目だったが、初勝利はならなかった。

 ランキングの動向をリアルタイムで伝えるATPライブランキングでリンデルネックが28位、バシュロは40位に浮上した。

 先に行われたダブルス決勝では、第3シードのケビン・クラウィーツ/ティム・プッツ(ともにドイツ)がアンドレ・ヨーランソン(スウェーデン)/アレックス・ミケルセン(アメリカ)を6-4 6-4で下して今季2勝目を挙げた。


男子ダブルス優勝のケビン・クラウィーツ(ドイツ/右)とティム・プッツ(ドイツ)(Getty Images)

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写真◎Getty Images

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