セレナが3回戦で早くもスティーブンスとの大一番へ [USオープン]
今年ふたつ目となるグランドスラム「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月31日~9月13日/ハードコート)の女子シングルス2回戦で、第3シードのセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)がふたたびストレート勝ちをおさめた。
彼女は世界ランク117位のマルガリータ・ガスパリアン(ロシア)を6-2 6-4で倒し、第26シードのスローン・スティーブンス(アメリカ)に対する地元勢対決の3回戦へと駒を進めたのだ。それでもこの勝ち試合は、予定通りに運んだ訳ではなかった。
セレナのサービスはまあまあといった具合で、フットワークは冴えなかった。彼女はこの100位以下の選手に対して何とか切り抜け、勝利を決めるや「イエス!」と叫んた。その声は空っぽのアーサー・アッシュ・スタジアムに反響したが、それは興奮というよりも安堵のように響いた。
「今日の試合で私にフラストレーションを感じさせた唯一のものは、ほかでもなく自分自身だった。私はずっと、すべてのポイントを自分で取っていないと感じている。矛盾しているのは分かっているけど」とセレナはコメントした。彼女はここまでグランドスラムで獲得した「23」のタイトルのうち6つをフラッシングメドウで勝ち獲り、ここ2年連続で準優勝している。
「私は“完璧でなければいけない”というプレッシャーを感じているわ。私はいつも、完璧にならない限り完璧ではないと考えてしまうの。そんなふうにキャリアや人生を生きていたら、楽しくないのは当たり前よね」
姉のビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)は、その日に観客席にいた数少ない人物のひとりだった。木曜日に何が起きようと、「それは次に何をすべきではないかを知るのに役立つわ」とセレナは語った。
その“次”は、土曜日に予定されているスーティンブスとの3回戦となる。2017年USオープン優勝者のスティーブンスはこの日、オルガ・ゴボルツォバ(ベラルーシ)を6-2 6-2で破って勝ち上がった。
両者の過去の対戦成績はセレナが5勝1敗でリードしているが、最後の対戦は2015年フレンチ・オープンに遡る。スティーブンスの唯一の勝利は、2013年オーストラリアン・オープンでのことだった。
「これほどいい選手とこんなに早い段階で当たるから、自分にできることをもっと出さなければならないわ」とセレナは気を引き締めた。
今月で39歳になるセレナは、最近多くのエネルギーを消耗していた。新型コロナウイルス(COVID-19)に強いられた中断後にツアーが再開してからUSオープン開始時まで、彼女がプレーした5試合のすべてが3セットにもつれ込んでいたのだ。彼女はその5試合で、3勝2敗だった。
少なくともUSオープンに入ってからは、彼女は2試合ともストレートセットで勝っている。しかしガスパリアンに対するこの試合も、決して簡単に終わった訳ではなかった。片手打ちバックハンドのガスパリアンは2016年オーストラリアン・オープンで初めてグランドスラム大会4回戦を経験し、そのときはセレナに敗れていた。
左脚にテーピングを施してプレーしたセレナは第1セット5-1から自分のサービスゲームを迎えたが、そこでブレークされてしまった。彼女は第2セットでも4-2とリードしたがそこから10ポイント中8本を落とし、またもブレ―クを許して4-4に追いつかれてしまった。
この試合での彼女はトータルでファーストサーブを58%しか入れられず、自分のサービスゲームを3度ブレークされた。
試合はウォームアップ中に雨が降ってきたため、屋根を閉じて行われた。(APライター◎ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)
※写真はセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)
NEW YORK, NEW YORK - SEPTEMBER 03: Serena Williams of the United States lines up a shot.during her Women’s Singles second round match against Margarita Gasparyan of Russia on Day Four of the 2020 US Open at the USTA Billie Jean King National Tennis Center on September 3, 2020 in the Queens borough of New York City. ( (Photo by Matthew Stockman/Getty Images)
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