女子は相生学院と沖縄尚学が決勝で激突 [2019高校センバツ]

「第41回全国選抜高校テニス大会」(3月20~26日/団体戦:博多の森テニス競技場、個人戦:春日公園テニスコート、博多の森テニス競技場)の競技4日目の24日(日)、女子団体は準決勝が3セットマッチで行われ、相生学院(兵庫)と沖縄尚学(沖縄)が決勝へ勝ち上がった。

 先に決勝進出を決めたのは相生学院だった。試合は3面展開で行われ、S1、D1、S2の同時進行。その3試合にストレート勝利を収め、東海5位の椙山女学園を3勝0敗で退けた。

 最初に試合を終えたのはS1の松下菜々。中条愛海を6-0、6-2で圧倒すると、続いてS2の木本海夢夏も中盤から粘りを見せる長嶺那南を振り切って6-1、6-3と勝利。シングルス2本で生まれた勢いに乗る形でD1の齋藤瑠奈/馬渕麻実も6-3、6-2で勝負を決める完勝劇だった。

 初戦の浜松市立(静岡)戦で3勝2敗と苦しんだ相生学院だが、3回戦と準々決勝、そして準決勝を快勝。軌道に乗り始めた。「初戦があったからこそ決勝まで来られた。昨日と今日はいい試合でした」と丸尾幸弘監督も笑みがこぼれる。3連覇への周囲の期待も感じるが、「決勝で対戦する相手はどこも強い。やることをやれば、結果はついてくるはず」と大きくうなずいた。

相生学院のD1に出場した馬渕麻実/齋藤瑠奈 写真◎BBM

 椙山女学園は改めてチーム力を全国の舞台で示す結果となった。1回戦から地元・福岡の柳川、続いて京都外大西(京都)、聖和学園(宮城)、愛知啓成(愛知)と並みいる強豪校に競り勝った4強入り。中山しい木監督も「初戦負けも覚悟していた中で、よく頑張ったベスト4だと思う」と選手たちを労った。

 関東1位と九州1位のトップ対決を制したのは沖縄尚学(沖縄)。第2シードの法政二(神奈川)に対し、S1を落とす展開からD1、S2、S3を連続で奪って逆転勝ち。2015年以来4年ぶりの決勝の舞台に戻ってきた。

 試合は1勝1敗と並び、平林夏帆と毛呂彩音のS2対決で流れが傾く。制したのは沖縄尚学の平林。豪快なサービスとスピンを効かせたストロークで毛呂を追い込み、3時間超えの接戦をものにした。「ここで(試合を)取ったらデカいと思った」と平林が語るとおり、その後、S3の松本祐華が鵜飼日南乃をストレートで下して試合を決めた。

 平良和己監督、そして平林も「まったく予想していなかった」と口を揃える驚きの決勝進出。大会を通して選手一人ひとりが強くなっていることが飛躍の要因のひとつだろう。主将も務める平林は「決勝は強い相手。全員が全力を出し切り、勝っても負けても悔いのない試合がしたい」と意気込みを語った。

 昨年、法政二は男子が決勝に進出。女子もそれに続きたかったが、あと一歩届かなかった。しかし、女子チームは創部3年目でセンバツ初出場。選手たちはどの試合も“一戦必笑”を貫き通した。高橋司監督は「いい舞台で多くの試合ができ、思わず試合中に泣きそうになった」と目を細める。S1で全勝した主将の大川美佐は「この結果は自信になるし、負けた悔しさも成長できる部分。いい大会でした」と前を向いた。

関東1位の実力を存分に発揮した法政二 写真◎上野弘明

 競技5日目の25日(月)は博多の森テニス競技場で男女団体の決勝、男女個人の本戦3、4回戦が行われる。団体決勝は3セットマッチ、個人戦本戦3、4回戦は8ゲームマッチで、ともに9時30分開始予定。

編集部◎中野恵太 写真◎上野弘明

※トップ写真は、チームに貴重な2勝目をもたらした平林夏帆(沖縄尚学) 写真◎上野弘明

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