白石光(秀明八千代)が男子史上19人目の3冠王者に [東海インターハイ]
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第75回全国高等学校対抗テニス大会および第108回全国高等学校テニス選手権大会(東海インターハイ・テニス競技/8月2~4日団体戦、5~8日個人戦/霞ヶ浦テニスコート、四日市ドーム、三滝テニスコート)の大会7日目/最終日、男子は個人戦シングルス決勝、個人戦ダブルスの決勝が行われ、男子シングルスは白石光(秀明八千代)、男子ダブルスは白石/坂川広樹(秀明八千代)が優勝し、白石は3冠王(団体・個人単複V)に輝いた。
記録的な猛暑のため、白石と丸山隼弥(相生学院)の男子シングルス決勝は屋外のメインコートから屋内コートへと変更された。9時スタートの大一番、3ゲーム連取で飛び出したのは白石ではなく、丸山だった。
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ノーシードから決勝に進出した丸山(相生学院)
丸山が得意のストロークを左右に散らし、白石を走らせてミスを引き出す。「自分のやりたいテニスができていた」と丸山が振り返る。緊張から、やや硬さが見られる白石に対し、丸山はひたむきにボールを打ち込んでいった。
だが、白石に焦りはなかった。「(丸山とは)初対戦。最初は手の内がわからなかったけれど、だんたんとわかってきて徐々に感触をつかむことができた」。これも想定内とばかりに、0-3スタートでも落ち着いていた。
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冷静にプレーした白石(秀明八千代)
白石の逆襲は第4ゲームからだった。緊張感がとれ、感触をつかみ、ここからとエンジンをかけた。0-3から3-3に追いつくと、そのまま6-3で第1セットを先取。第2セットに入っても3-0と瞬く間にリードを広げ、怒濤の9ゲーム連取に成功した。
白石の不安は足だった。猛暑の中、団体戦で6試合、個人シングルスで6試合、個人ダブルスで5試合を勝ち抜いてきた。身体は悲鳴をあげていた。「最後まで足(のケイレン)がいつくるか不安だった」と言うが、しかしそれも杞憂に終わった。
6-3 6-1で優勝を決めた白石は「ずっと獲りたいと思っていたタイトルなのでうれしい」と笑顔。鉄壁の守備力だけでなく、この1年で攻撃力が増した。オールラウンドなプレーを存分に発揮し、シングルス優勝をさらった。
準優勝に終わった丸山は無欲の決勝進出。それでも「負けると、やっぱり悔しい」と苦笑し、「ミスが少ないし、徹底したプレーをしてくる」と勝者を称えた。決勝は途中から勢いとリズムを失ってしまったが、気力、体力という課題を克服し、最後のインターハイで好成績を残した。
ダブルス決勝は、白石/坂川が第2シードの松下龍馬/間仲啓(秀明英光)を6-1 6-3で下して優勝。白石は男子史上19人目の3冠王者となった。「狙ってはいたけれど、まさか本当にできるとは思っていなかった」とうれしさいっぱい。坂川は2冠獲得で「シングルスで負けてしまった分、気合いが入った」と優勝の喜びを語った。
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ダブルス優勝の白石(後方)/坂川(秀明八千代)
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ダブルス準優勝の松下/間仲(秀明英光)
(編集部◎牧野 正)
※トップ写真は、3冠王者となった白石光(秀明八千代) 写真◎小山真司
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