ハレプがパリで初のグランドスラム・タイトルを切望 [フレンチ・オープン]

 シモナ・ハレプ(ルーマニア)は自分の過ちから学び、今年のフレンチ・オープンで新しく手に入れた知識をテストしたいと願っている。

 世界1位のハレプは昨年のロラン・ギャロス決勝で、エレナ・オスタペンコ(ラトビア)に対しセットを先取し、第2セットでも3-0とリードしていた。そのパリのクレーコートの上で、彼女は初のグランドスラム・タイトルまであと数歩というところにいるように見えたのである。

 ところが彼女はそこから崩れ、その2度目の全仏決勝で、最終的にノーシードのオスタペンコの前に屈したのだった。

「私は、試合でリードしているときには、よりアグレッシブにプレーしなければならないのだということを学んだの」と26歳のハレプは、全仏のドロー抽選の数時間前にAP通信に語った。

「私には、あの試合に勝つ準備ができていなかったのだと思う」と彼女は言った。

「でもそれはまた、いい経験でもあった。おそらく将来同じような状況に直面したら、私はずっとうまく対処することができるでしょうね」

 世界1位の座をキープする可能性を手にするには、最低でも準決勝に進出する必要があるハレプは、昨年の決勝以降、多くの努力を積んできたおかげで、自分は(昨年)より優れた選手になったと信じることができたのだと言う。

「私は大いに上達した。精神的にもね」とハレプは言う。彼女はこれまで頻繁に、精神的もろさに裏切られてきた。

「私のテニスはちょっぴり強化され、より完成度が高くなった。私のコート上の動きはよりよくなったと感じている。また、サービスの向上ためにも大いに練習を積んだの。私はあまり背が高くないからサーブするのは容易じゃないけど、より安定性のある、より重いサービスを打とうと努めているのよ」

 3度準優勝に終わったあと、ついにグランドスラム大会で優勝杯を掲げるのに、それで十分だろうか?

「私は3度チャンスを得た。いつ幸運がやってくるかは決してわからないものだわ」とハレプは言う。彼女は今年のオーストラリアン・オープン決勝で敗れ、2014年にはマリア・シャラポワ(ロシア)に対し、ロラン・ギャロスでの最初の決勝を落としていた。

「私はただ、同じように、自信を持ち、集中し続けなければならないだけ」

 ハレプは、クレーコートで今季9勝3敗という戦績を手に、パリにやってきた。彼女は先週のローマで準優勝しており、準決勝でシャラポワを破ったことが、士気を大いに高める役に立ったのだと明かした。

「間違いなく、あの勝利で自信を得たわ」とハレプは言った。

「彼女とプレーするたびに、必ずタフな試合となる。そして彼女とのここ2試合に勝った、という事実は、私の自信を膨らませてくれる」

 ハレプはその後、決勝でエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)にストレートで敗れたが、その試合では、肉体的に苦しんでいるように見えた。

「あれはただ筋肉が固くなってしまっただけで、ケガではなかったの」と彼女は言った。

「準決勝のあとには少し疲れてしまっていた。でも今、気分はいいわ。大会を始める準備は、できている」(C)AP(テニスマガジン)

※写真は会場で練習中のシモナ・ハレプ(ルーマニア/左)とコーチのダレン・ケーヒル(オーストラリア/右)
PARIS, FRANCE - MAY 26: Simona Halep of Romania and coach Darren Cahill take a break during a practice session ahead of the French Open at Roland Garros on May 26, 2018 in Paris, France. (Photo by Cameron Spencer/Getty Images)

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